家庭の窓
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町の図書館で文化祭行事として毎年ブックリサイクルを開催しています。購入図書の付録や町民から寄せられた本を無料で提供するものです。今年もたくさんの人が並び,盛況のうちに終わりました。
協力の意味で段ボール箱一つ分の本を提供しました。手放した本がどんな人の手に渡るのか興味があったのでそれとなく眺めていましたが,あまり人気がないようで,いつまでも仕分け箱に残されたままになっていました。どちらかというとかたい本の部類に入るので,仕方がないのかなと思われます。最後まで見届けていなかったので,結果は分かりません。
原色日本の美術という30巻のセットが出ていましたが,どんな風になるのか見ていますと,それぞれの好みの分野のものだけ抜き取られていきました。全巻となるとかなりの分量になるので,敬遠されたのかもしれません。さすがに百科事典は全巻そろいでお持ち帰りのようでした。
子どもから大人まで幅広い年齢の方たちが,静かにてきぱきと本を探している姿は,独特の雰囲気があります。ただゆっくりと内容を確かめる暇がないだけに,持ち帰られたときに見込み違いの本が出ないか心配でした。読みたい方の手に本が渡っていることを願うばかりです。
実は,日本歴史文学館全34巻(講談社)のセットもブックリサイクルに提供しようとしていたのですが,ただいま連れ合いが手当たり次第に読んでいます。女性が主人公のものは数冊既に読んでいたのですが,それ以外のものはタイトルが女性向きというものではなかったせいで読んでいませんでした。
私は読む暇がなさそうなのでリサイクルに出すと言うと,連れ合いはちょっぴり勿体ないという女性らしい気が持ち上がったのか,手にして試し読みをしていました。読んでみると,さすがに一流の作者の本なので面白いということに気付き,熱心に読破しています。
分厚い本を何の苦もなく読んでいる連れ合いには感心します。本が好きなんでしょう。勤めと主婦の時間を背負っている連れ合いは,なかなか読書をする気分に入れなかった事情もありました。少し時間的なゆとりが出てきたせいか,読書を再開した感じです。
推理小説や捕り物・剣豪小説以外の文学作品にはあまり関心がないのですが,そのうちに読むかもしれないと揃えた全集が連れ合いに読まれていることはなによりうれしいことです。しまい込んでいた本を引っ張り出したことはよかったようです。本もうれしがっているはずです。
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