《初心者の 運を手にして もてあます》

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 師走の最初の日曜日,地域の行事が開催されました。軽スポーツの体験教室です。子どもの頃は体操科目は2のアヒル評価しかもらったことがない運動音痴ですので,どうしてもスポーツは苦手意識があります。参加には消極的になります。ところが,今年は隣組の体育委員であり,また運動好きな連れ合いの誘いが重なり,仕方なく出かけていきました。
 小学校の体育館とグラウンドに準備されていた競技は,長い棒でディスクを押し出すようにシュートする「シャフルボード」,ストーンを滑らせるカーリングのような「ユニカール」,輪投げの「アトラック」,ボールを目標玉に近づけるように投げる「ペタンク」,羽根付きのシャトルボールをゴルフのピッチングウェッジを使って上向きに開いた傘に入れる「ターゲット・バードゴルフ」,ゴルフとゲートボールがミックスした「グラウンドゴルフ」の6種目です。
 体育館での種目を終えてグラウンドに出て,皆がしているのを見学していました。連れ合いがグラウンドゴルフの競技に参加し,点数の記録係に引っ張り込まれました。何をどう記録するのかも分からないままに,尋ねながらなんとかコースをついていきました。連れ合いのスコアは31点,チームのトップは21点でした。
 終わってから,所在がないので何気なくクラブを持って一人でボールを打つ感触を楽しみました。どれほどの力を掛けたらどの辺まで届くのか,足の位置やグリップの調整を試して数ホールをトライしてみました。何となくこんなものかなと思いながら,ぼうっと立っていたら,何人か集まったところでやろうということになり,点数表に記名を求められたのです。
 記名したらやらなければならないということで,一度体験してみるかという気になりました。第1コースはホールポストまで30メートルです。遠くの目標を眺めながら,あそこまで届くようにとだけ考えて思いっきりボールを叩きました。コロコロ転げていってポストに近づき,ちょうどポストの下で止まりました。なんとホールインワンの達成です。生まれて始めての競技中の第1打が決まってしまったのです。
 ビギナーズラックということで皆には妙な言い訳をしていましたが,ちょっぴりいい気分になっていました。続くコースでは欲が出てしまい,姿勢が素直でなくなって,いわゆる力みが出てしまいました。2打,3打の繰り返しでした。そのうちに2打で入ればいいんだという気になることで落ち着いてきました。第5コースは短めのコースでしたが,あそこまで届けばいいという気持ちで打ちました。ボールはポストの下で止まりました。二度目のホールインワンです。8コースを回った成績は14点でした。ホールインワンは合計から3点を引くということで,マイナス6点が加算されたのです。
 一緒に回った方の中には日頃からなさっている方がおられて,このときは21点ということでした。始めての者がいきなり高得点ということになり,何かしら雰囲気をぶちこわしたような思いでした。1回ならまだしも2回もホールインワンをする奴がいる,自分でも落ち着かないのですから,一緒にまわった方には複雑な思いがあったかもしれません。競技とはたとえお遊びであっても勝負のプライドが出てくるものであり,ちょっぴり気をつかってしまいます。素直に喜んでいればいいのに・・・。

(2002年12月15日号:No.142)