《建前は 右で本音は 左顔》

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 人の顔は右半分で建前を,左半分で本音を表しているそうです。だとすると,ウィンクをするときには相手によって右目と左目を使い分けなければならないのでしょうか。左目のウィンクは本気だと思われかねません。連れ合いのようにウィンクがうまくできずに,両目をつぶってしまう人はおそらく相手を大いに迷わせることになるでしょう。
 夫婦で並んで座るとき,男性が右,女性が左に座ります。結婚式や披露宴での席を思い出してください。そうすると男性は女性の建前である右横顔を見ていますが,女性は男性の本音である左横顔を見ていることになります。どうりで連れ合いのペースにいつも乗せられているはずです。
 赤ちゃんを抱くとき,頭をお母さんの左胸につけます。赤ん坊は懐かしい心臓の音を聞きながら,母親の優しい本音の左横顔を仰ぎ見ることになります。だから安心して眠れるのでしょうね?
 子どもが歩き始めると,両親の間に割り込んできて手をつないでお出かけです。子どもはお父さんの本音の左横顔とお母さんの建前の右横顔を,交互に見上げます。本音で生きている子どもは,お父さんが好きになります。その証拠に,子どもと一緒に遊んだ後は,母親に「いつまでバカなことをしているの」と父子で叱られてしまいます。
 ダンスのように男女が寄り添うときには,真正面ではなくてお互いに少し右にずれます。そうすることでごく自然に左横顔を見つめ合う姿勢になります。恋の場面はやはり本音でなくてはならないようです。
 写真に撮られるとき,私などは全く頓着しませんが,女性は少しばかり斜めを向くようです。カメラにどちらの横顔を向けているでしょうか。建前の右横顔か本音の左横顔か,いずれにしても自分に自信のある側でしょう。建前の美しさを誇示しようとしているのか,本音の美しさで魅了しようとしているのか,機会があったらそんなカメラ目線でチェックしてみるのも,人を見抜く目になるかもしれません。

(2000年07月16日号:No.15)