《買い物に 夫婦連れ立つ 仲の良さ》

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 夫婦の関係はさまざまです。いない方がほっとすると言う奥さん。一緒にいると疲れるそうです。いてもいなくていいと言う奥さん。でもいないと困るときもあるそうです。子どももとっくに成人し,地域の活動をしている方たちです。社会的な活動をしていると,たくさんの夫婦を垣間見る機会があります。そこで隣の芝生はきれいに見えるという麻疹に罹ってしまったようです。
 夫婦は二人です。一方が満足し,他方が不満であっては成り立ちません。二人で満足するように作り上げるものです。どうすればいいのでしょうか? 自分の満足にこだわるのではなく,二人の満足を見つけることがポイントです。一緒に暮らすというのはそういうことです。連れ合いが何かしているとき,自分にできることを探して実行することです。例えば,奥さんが夕食の準備をしているなら,テレビを見ながらできあがるのを待っているのではなく,配膳をこまめに引き受けます。できあがった料理を台所からさっさと引き取ることで,調理の場が広がり作業がしやすくなります。一緒に暮らしているから楽になるという生活をこまめに積み上げながら,お互いにベターハーフになればいいのです。
 手伝うとか,してあげるという思いやりではなくて,任せてと引き受ける姿勢です。日常の細々したことまで「二人でする」という態度を保ち続けることです。奥さんが風邪で寝込んでいるとき,「夕食は外で済ませるからゆっくり寝てなさい」と出かけてはいけません。このような思いやりは夫婦の間では破綻の種です。なぜなら,寝込んでいる奥さんの夕食はどうするのですか。夫婦は二人です。夕食も二人です。「早めに帰ってきて夕食を作るからね」と,二人のことに気配りしなければなりません。
 仲の良い夫婦を語るとき,「いつも一緒に」という言葉が交わされます。例えば,買い物に出かけるときも二人です。夫はアッシーになっているのではありません。二人の買い物と思っているから一緒に行っているだけです。端から見ればべたべたしているように見えるかもしれません。それが恥ずかしいから一緒に出かけられない夫もいるでしょう。連れ合いと一緒にその壁を越えて素敵な夫婦になりましょう。

(2000年07月30日号:No.17)