《四つの手 合わせ楽する 仲の良さ》

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 定年離婚が増えているそうです。妻の方から見捨てられる夫が増えているのです。定年になったら二人でゆっくり旅行でもしようと思っている夫ですが,妻の方は先のことではなく今行きたいそうです。外に出かけたとき一緒に歩かない,家事などを全くしない,荷物を持たない,子育てをしない,あれやこれやの恨み言が突きつけられます。夫の方は汗水流して働いて家も建てた車も買った,浮気なんかもしていない,夫としての役割は果たしているのにという思いがあります。すれ違いです。
 一言でいえば,連れ添っているかどうかを妻は求めているようです。役割を別々に分担するというのではなく,一緒に過ごすことが愛情の表現であると感じるもののようです。昔の人は言っています。割れ鍋に綴じ蓋。ベターハーフ。いずれも合わせて一つです。さらに大事なことは,一緒でないと役に立たないということです。子育てや家事は妻,稼ぐのは夫という分業ではなく,どれもこれも一緒に関わるという姿が基本なのです。
 夫は外で,妻は内で。この分業システムを受容するかどうかは,世代間ギャップを呈しています。受容するという世代は旧い世代,拒否する世代は新しい世代,そして歳月の流れが世代の交代となり,拒否する派が多数派になって来ました。2月5日付で内閣府が公表した調査で,「夫は外で働き,妻は家庭を守るべきだ」という考え方に反対する人(48.9%)が賛成する人(45.2%)をはじめて上回りました。
 豊かさの一部に家電製品の発達と普及,および食品の多様な流通があり,家事に費やす時間の短縮が起こりました。家にいてもすることのない状態ができました。一方で,豊かな暮らしを維持するためにはより多くのお金が要りようになり,稼ぎに出かけるという追い出し風が吹いてもいます。奥さんが外さんに変身します。ところが外の世界はいわゆる男社会です。男の男による男のための社会に進出してきた女性の波は,職場の花という立場に納まりきれなくなりました。バリバリと仕事のできる能力を発揮しています。ここで,男の側の発想の転換が必要になったのですが,社会通念に刷り込まれている男の論理はかなり強かでした。いまは,風前の灯火ですが!
 男女共同参画。なにやら小難しい熟語で,今ひとつピンと来ませんが,要は一緒に考えて一緒に行動するということです。一つ一つを男女でこなすことです。もちろん一緒にするということと,同じことをするということを混同しては混乱するだけです。男と女は違います。その違いを前提にして,一緒にするということです。例えば,力の要る部分は男が,細やかな部分は女が,といった持ち味,能力の発揮をすればいいでしょう。何をどうするかはそれぞれが決めればいいのであって,そのお互いの決定と了解を求め合うということが参画の核になるのです。
 連れ合いが何をしているか,そのことに関心を持てば,自然にできる部分を引き受けていけるはずです。連れ合いが掃除をしているのに,自分はテレビを見ているというのでは,一緒にという条件が満たされません。二人ですれば早く楽に終わる,自分の楽ではなく,二人の楽を考えることが見捨てられないコツだと思いますが?

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(2005年02月27日号:No.257)