《楽しみは 迂闊な行為 笑うしか》

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 山村の会議に招かれて,講演に出かけました。途中まで高速道を利用して,自宅から車で1時間半程度の距離でした。はじめての道それも雨模様の中,おまけに山間の道は家々が道路際まで迫っていて,都会の広い道路になれている者にはいささか緊張する運転でした。それでも行き交う車がほとんどいないという状況と信号がほとんどないために,走行は楽な面もありました。夕方に小旅行を無事終えて帰宅しました。
 翌日,連れ合いを勤め先まで送っていくとき,なんとなく車が重いなという感触がありました。いつもならすっと発進するのですが,道路にへばりつくような感じでした。久しぶりに高速を走った翌朝のことなので,感覚がずれているせいかなと漠然と思いながら,そのうちに慣れるだろうと走っていきました。しばらく走っていると,バタバタという音が聞こえてきます。古い車なので,何か外れかかっているのかなと気にはなりましたが,時間に追われているので,スピードを控えめにして先に進んでいきました。ほんの数キロの行程なので,帰り際に行きつけのスタンドに立ち寄って検査してもらおうと考えながら,連れ合いの勤め先に着きました。
 玄関横に着けたとき,警備員さんが近づいてきて何かを話しかけてきました。何の用だろうと聞きますと「パンクしてますよ」。それですべてが了解です。降りて見てみると左後輪がぺしゃんこです。車を脇に寄せてスペアタイヤと交換です。交換を終えて走り出すと,いつものスムーズな走りです。行きがけの気になっていたことの正体がはっきりして,何をすればよいかが見えたので気持ちは落ち着き,そのままスタンドに直行です。
 本来であれば出がけのおかしな感触があったときに,すぐにチェックをすべきでした。まさかと思っていたこと,また時間通りに連れ合いを送り届けなければという途中であったこと,取りあえず動いているのでこのまま用事を済ませてしまってからチェックをすればいいだろうと高をくくったことが重なりました。帰りの道すがら,遠出の翌朝になってパンクしたことの幸運を思いました。パンクするような原因をいつ招いたのか分かりませんが,前日の高速走行中にパンクをしていたらと思うとゾッとしました。その点では幸運であったと思わずにはいられませんでした。
 スタンドでパンクしたタイヤを点検してもらうと,1センチ角ほどの大きさの薄く鋭い鉄の小片がめり込んでいて,ざっくりと切れていました。穴状ではないので通常のパンク修理では処置ができないということで,交換となりました。そろそろ交換の時期でもあったので,良い機会になったと考えることにしました。
 それにしても迂闊なことをしたものです。毎日同じことの繰り返しという慣れに陥って,ちょっとした異常に敏感に反応できなくなっている感覚の衰えを反省するばかりです。事故につながるような何事もなかったからいいようなものの,初心に返って十分に気をつけるようにという天からの注意と受け止めています。

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(2006年07月09日号:No.328)