《楽しみは 知らないことに 出会うとき》

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 酒は嗜まないので,世間的なお付き合いがかなり狭まっているかもしれません。何しろ「飲みに行こう」という経験がほとんどないので比べようがなくて,どうなのか見計らいかねます。そうはいっても,集まりの席に出席する機会はあるので,少しのお酒は飲み込んでいます。飲めば全身が染まってきつくなるので,酌み交わすのはご辞退をさせていただいています。
 お酒の1合を飲むと,体内に25mgのアルコールが入るそうです。人がアルコールを処理する能力は,1時間当たり7mgだそうです。テレビでお医者さんが話していました。簡単な割り算をすると,1合の酒気が体内から抜けるまでには,4時間弱掛かるということになります。2合飲めば7時間,3合飲めば11時間という計算になります。酔いを覚ますために数時間仮眠するというやり方では抜けていないのです。お酒を飲む人は,覚えておいて下さい。

 映画館に行かなくなって何十年になるのか分かりません。子どもが小さい頃までは映画館に一年に数回程度マンガ映画を見に行って以来,すっかりご無沙汰です。中学高校時代は毎週土曜日に映画館に通っていたので,映画そのものが嫌いではありません。テレビ映画に馴染んでしまったのでしょう。
 字幕翻訳をする女性が心掛けていることを,テレビで語っていました。「透明な字幕」。映画を見るのに字幕が意識されたら,字幕ではないという意味でしょう。確かにチラッと見て読めてしまう,それでいてストーリーを適確に伝える,そこに翻訳の醍醐味がありそうです。直訳ではかえって邪魔になるだろうというのは容易に想像できます。何気なく見ていたちらつきがちの字幕ですが,何気なく見せているという職人技に気付かされました。

 年を重ねると疑問を持つことが少なくなってきます。何もかもが分かったからというのではありません。分からないことばかりなのですが,そういうものと鵜呑みにしてしまうようになるからです。連れ合いが朝食として食しているバナナが食卓にのっています。そこに見えているのですが,何の疑問も浮かびません。
 子どもの質問に答えるアメリカのテレビ番組が,紹介されていました。その例として,「バナナはなぜ曲がっているのですか?」という質問がありました。そういえばバナナは曲がっています。でもそれがなぜなのかという疑問を抱いたことはありません。そんなものと思いこんでいたようです。バナナは房になって垂れ下がって生長していきます。その際に,バナナは太陽の方を向こうとしてせり上がっていくのだそうです。その結果曲がっていきます。成長しようという健気さの現れだったのです。それを聞くとバナナが愛おしくなるから不思議です。分かってあげる,そうすれば「いただきます」という言葉が自然に出てきます。

 知らないことが分かるという楽しみを思い出せてくれたあれやこれやを綴ってみました。知る楽しみ,そうかという興奮をいつまでも持っておきたいものです。

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(2006年12月03日号:No.349)