《楽しみは 世間の波に 夫婦連れ》

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*** この一年のご厚誼に御礼を申し上げます 皆様の幸せをお祈りいたします ***

 今年は人生における一つの節目を迎えます。なんとなく歩んできて,気がつけばという感じです。若い頃に仰ぎ見た年配者はもっとしっかりしていたように思えるのですが,そこに至った自らを省みると,ギャップがあることを感じます。至らなさです。当然のこととして,同年配の方と話していても,教えられることばかりです。簡単に言えば,世間知らずです。人並みに一途な道を歩いて来たつもりですが,大学という世界にいたせいで,人間関係においては片寄っていたようです。
 ただ,40代の時に連れ合いのお陰でPTAという世界に引きずり込まれ,その後も社会教育という異分野に関わって現在に至っています。いろんなご縁が広がり,福祉関係,人権擁護関係の他に,行政の各種審議等にも参画させていただき,勉強の場を与えられる幸運を手にしています。生身の人間のつきあいは喜怒哀楽を醸し出してくれますが,さまざまな労苦を抱えながらも健気に生活している姿に接し,生きるということを考えさせられています。
 昔は,という語り口が出てくる歳になっていますが,限られた経験知を若い世代に押し付けるのではなく,今現在に適合させながら伝えていくように心掛けています。同じものでも,所変われば品変わると言いわれます。このことは時代についても,時が変われば品変わると言えるはずです。温故知新という言葉を自ら実践すべき段階に至ったような感慨を持ちはじめています。人生のまとめに時期に入ったという思いです。
 悠々自適という選択もあり得ますが,それができる財政事情にはなく,また世間との関わりを受け身で享受する心境にはなっていません。やるべきことがまだ残っているようです。社会に対して何事かを提供できる機会がある間は,その天の采配を真摯に迎え入れています。市井の一人として大それたことはできませんが,関わりをいただいている周りの方に向けて,ささやかなことをお伝えすることができたらと思うばかりです。
 連れ合いが置いてけぼりにならないかと案じられますが,幸いのことに世間とのつきあい方は遙かに濃密になっています。どちらかといえば,こちらが置いてけぼりになっているのかもしれませんが,忙しい中にも日々が充実しているようで,端で見ていると元気をもらってうれしいことです。夫婦揃って何をやっているのかと思うこともありますが,健康であればこそとお互いを気遣いながら支え合っています。
 今年は少しは時間的に楽になりそうですが,何が飛び込んで来るか分かりませんので,日々をつつがなく暮らすことだけを願うばかりです。何がもたらされても,苦にせずに真面目に向き合っていけば,小さな波瀾万丈も楽しいものです。そんな一年になりますように,願っています。

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(2007年01月07日号:No.354)