《よろこびは 生きようとする 健気さに》

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 地域の仲間から木立ダリアの短い茎を分けてもらって,1月に植えました。4月になって,3つの芽が出てきました。庭木の間の空き地に8つ植え込んだうちの3つです。大きさは大中小といった形です。家が建て込んでいる間の小さな庭ですので,日当たりが十分ではないのですが,それなりに日々伸びていきます。小さいものは不安げなのですが,少しずつ伸びてくれているようです。
 庭いじりは連れ合いの領分で,力仕事を委託されるときだけ関わっています。簡単に言えばただの傍観者ですが,ダリアについては,贈り主と会ったときに尋ねられるので,かなりこまめに観察せざるを得ません。見ていると気になってくるもので,成長の手助けをしてやりたくなります。ただ,悲しいかな,植物の育て方をほとんど知りません。放っておけば自然に伸びるといった程度の無関心派であったせいです。日照りの時は,水をかけてやる程度の情けはありましたが・・・。
 育て方のメモを添えていただいているのですが,肥料をやる時期が書かれています。名前があってもどんなものか分からず,さらに分量やそのやり方についても不案内で,途方に暮れています。連れ合いが買っている肥料の袋にある説明を読めば少しは分かるのでしょうが,庭に出て行くときには眼鏡を掛けていないので,小さくて字が読めません。眼鏡がないから読めない,そんな子どもじみた言い訳を思いながら,この次にしようと先送りにして怠けています。いい加減なものです。
 気持ちのどこかで,植物の生命力を信じているのでしょう。手入れが十分ではない庭をいろんな植物が占領しているのを見ているからです。ちょっと植えたものが場所を広げて蔓延っています。いつの間にと驚かされています。ただ,好きな花であるコスモスの種を蒔いたことがあるのですが,育ちませんでした。土との相性があるのでしょう。土壌改良をすればいいのかもしれませんが,それは他の植物に影響するので,やめています。あるがままに任せています。好きな花は家ではなくても,よそで楽しむことができます。自分のものでなければというこだわりはありません。
 ダリアは仲間たちの家でも植えられています。秋になれば,地域のあちこちで見ることができます。とはいえ,我が家にも育とうとしているものがある以上,分からないながらも手を貸して,伸びてくれば支えをしてやりましょう。どんな風に支えてやればいいのか,それもまた悩みの種です。見守るというのは,気苦労が多いものです。
 植物を愛おしみ関わりの時間をいくらか持てば,思考回路に新たな回線が付加されて,処理能力のバージョンアップができるはずです。成り行き上飛び込んできた機会ですが,素直に受け入れてみようかと体験の扉のノブに手を掛けています。回して扉を開く決心がつくかかどうか,もう少し見守りを続けてみます。こうした逡巡をするのは老いてきた証なのでしょう。乗り越えなければ・・・。

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(2008年06月01日号:No.427)