《よろこびは しあわせ招く 鍵見つけ》

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 明日は3人いる姪の末っ子の結婚式です。伯父なのですが,主賓扱いの役目を頼まれているので,スピーチをします。それを載録しておきます。

 新郎○○さん,新婦○○さん,本日の婚儀を心よりお祝い致します。おめでとうございます。
 ご両家にとっても,新しいご縁の広がりができましたことを,お慶び申し上げます。
 二人の門出にあたって,伯父として,お伝えしたいことを少しの間お話しさせていただきます。

 今,壇上の二人が向き合って,目で語り合っているのは,「しあわせかい?」「しあわせよ,あなたは?」「ぼくだって」。そういう気持ちが通い合っていることでしょう。若い二人は,それぞれにしあわせです。お互いがしあわせなのです。ところで,そんな二人を温かく見守っておられる,ご両親はきっとこう思っているはずです。「しあわせだね」「しあわせですね」。これが夫婦の会話です。二人でしあわせなのです。ベターハーフといわれるのは,二人で一つということです。
 そんな夫婦になるために,大事なパスワードがあります。若い二人は今日まで,ご両親を始めとして,多くの方に育まれてきました。そして今,しあわせであることに感謝しています。「ありがとう」という言葉が用意されていることでしょう。ありがとうは,周りの方からお世話をいただいたときに現れる言葉です。確かに美しい言葉なのですが,待っている言葉なのです。待っているだけでは,温かな人間関係は生まれません。さらには,思うようなお世話をいただけないとき,お世話を受けるのが当然と思ったりしているときには,現れません。
 素敵な夫婦になるためには,お互いに「どうぞ」という言葉を使うことです。どうぞが先にあるから,ありがとうが続くことができます。何より大事なことは,どうぞは待つことなく自分から言える言葉だということです。日本人は愛の表現が苦手だといいます。愛の表現は「愛してる」と言うことではありません。それはどうぞという行動の表現をすることです。お互いにどうぞというパスワードに心が開かれて半分の愛を持ち寄るから,一つの夫婦になることができます。
 しあわせであることにありがとうというのではなく,どうぞと言うからしあわせになることができます。幸せという言葉は,するという行為を合わせる,仕合わせることです。自分からどうぞとすることが仕合わせなのです。今日の二人のしあわせは,二人の周りにいる皆さんがどうぞと言ってくださった賜です。これからの二人は,皆さんと同じように,どうぞという言葉を自分のものとして使うように心掛けて下さい。きっと仕合わせな良い夫婦になれるはずです。
 本日は,誠に,おめでとうございます。

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(2008年10月12日号:No.446)