《うれしさは 静かに祈る 年始め》

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あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 年末年始の休みを読書で過ごそうと,暮れに数冊の本を買っておきました。ところで,暮れに書棚等の整理をしました。文書等のファイルは日々済ませているのですが,資料等が棚に貯まりあふれているので,年変わりに備えて入れ替えが必要となります。整理をしていると,読みかけの資料も出てきて,けりを付けておこうという気になり,集めてみると一山になりました。読書の予定は先送りです。
 情報はいつでも使用可能な形に下ごしらえしておかなければなりません。食材を下ごしらえして冷凍保存するというご時世です。情報もパソコンのファイルとして保存しておけば便利です。文書類はスキャナーで読み込み文書ファイルに変換しておきます。画像として保存しておいた方が都合のいいものもあります。クリアファイルに現物保存するものもあり,その選択に結構気を遣います。休みの間には作業は終わりそうもありません。通常の生活に戻ると,また先送りになる恐れがあります。急ぐことにします。
 届いた年賀状の整理もあります。予定していなかった方からの年賀状に,お応えしなければなりません。それほど数は多くはありませんが,間を置くことはできませんので,気が急きます。いただいた賀状を一枚一枚手にしながら,お互いのご無沙汰の時間を埋めていくのは,うれしいものです。短い年賀の挨拶文ですが,出していただく作業中には,思い起こしていただいているはずです。それでいいのです。
 文書であれ,書籍であれ,年賀のハガキであれ,形は違っても,手元に届いた言葉を大事に味わいたいと思っています。頂いたそれぞれの思いは種々雑多ですが,このパソコンの中に蓄えられ,ホームページの中に再登場して発信されます。その作業にかかわることを通して,1人の人間が一つ一つの言葉に彩りを載せていきます。どこのどなたがごらん頂いているのか分かりませんが,カウンターの数字が増えていることを確かめながら,言葉をお送りしています。
 ある機関のA4版1枚の広報誌を月刊として任されています。その中にコラム欄を入れ込んでいますが,どのような思いを詰め込めば喜んでいただけるのだろうかと迫られています。先ず自分が「そうだ」と思うようなものであることが条件です。限られた経験を基に考えていても,堂々巡りをするだけです。いろんな情報に触れてみることで,感性のアンテナに同調するものを探し出す必要があります。読書はその一つの道です。
 1冊の本の中に,これはと思う情報はそう多くはありません。数個あればいい方です。読んでいる本がいい加減なものであるということではありません。いいことが書いてあっても,それを受け取る方の気持ちがずれているということです。情報には,受け取る側の旬に一致しなければ,同調できないのです。それは著者には何の関係もありません。同じ本でも,読む時期がずれると,新たな発見があります。読み手の旬が変わっているからです。
 受け手としてのこの身勝手さは,発信する側として見越しておかなければなりません。読み手の心に届くかどうか,それは出会いというタイミングに左右されます。何気なく見過ごしてしまわれることもあれば,ちょうど気があったときには同調作用が起こります。そのわずかな可能性を期待して,繰り返して伝えるようにしています。ハードコピーであれば読み手の手元に残っているので再会の機会がありますが,ネットの世界では流されていきますので,読み手の元には一瞬の通過時間です。手を代え品を換えお届けするという根気が求められます。コラムを書き続けていく理由です。出会いがあればうれしいなという期待が背中を押してくれています。
 今年も頑張ります。皆様もそれぞれの目標に向かって,気持ちを集中してください。
     ********よい年であることをお祈りしております。*******

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(2009年01月04日号:No.458)