家庭の窓
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警察からの不審者情報を伝えるメールを受け取っています。また,小学校からの定期連絡メールも受け取っています。ボランティア活動として下校時の見守りをしている関係で,それぞれに登録をしています。警察からのメールは県下の情報を受ける設定にしていますが,毎日届きます。それだけ頻発しているということです。内容は,ひったくり,下半身露出,身体接触,声かけが大半です。被害者は女性と児童です。加害者は男性ばかりです。男になりきれていない未熟者がいるということが悲しくなります。男たちが身の回りにいる男を男に育てることを怠ってきた付けが回ってきています。
プロバイダーの情報誌の裏表紙には,「こんな脅威があなたをねらっています!」とあり,ウィルス,スパイウェア,不正侵入,個人情報の漏洩の恐れが示されています。もちろんセキュリティに対する案内ですが,他人のパソコンをのぞいて悪さをしようという小悪党が跋扈するという現実を突きつけられると,いいようのない空しさを感じます。ほとんどが男の仕業だと思われ,男の質が下がったことを呆れるしかありません。
お天道様の下で堂々と生きるのが男,そんな気概が薄れているのでしょう。旧いスタイルかもしれませんが,芯になるものを持たないと堕落する弱さを持っているという自覚は大事だと思います。薄闇に紛れて生きる道を選んでしまう,そのことを恥だと感じることができない,見かけのイケメンをちやほやする底の浅い感性,豊かな社会になったのに品性は貧しい,そんな世の中を作ってしまったようです。少子化でやがて消えていったほうがよい国になったのかもしれません。
暗い情報ばかりに接していると,男気を煽られて叱りつけたくなるのは,旧いのでしょうか。それがやり場のないものであると気がつくと,ドン・キホーテの滑稽さを自分に見てしまいます。苦笑いをするしかありません。
夜は楽しいことを,悩みは昼間に考えるようにしています。周りが暗いときは自分を明るくすれば楽しくなり,周りが明るいときには自分の暗い気持ちは癒されるからです。悩みを夜に持ち出すと,増幅されていき,やがて堂々巡りを始めます。夜は視野が狭まるので,気持ちがふさぎ込む方に押しやられるからです。
情報という材料の質によって,素直に受け入れたり,反発したり,人の思考特性が振れていきます。生きようとするあがきがそうさせるのでしょう。見て読んで考える営みが,自分の中に波を立てている様子を感じるとき,生きているといううれしさを思い起こしています。
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