《うれしさは 萎える気力の チューニング》

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 パソコンのマウスの調子が悪くなってぼやいていたら,息子が使っていたマウスと交換してくれました。今まで使っていたものと使い方が違って,手に慣れません。これまでは,マウス自体を動かして位置合わせをするタイプのものでしたが,交換したものはマウス本体は動かさず,ローラーを親指で回転させるタイプのものです。そういえば,以前,使いにくいなと感じていた携帯パソコンにあるローラーによる位置合わせに似たものです。
 これまでは親指を使っていなかったので,微妙な動きをするのに苦労しています。文章を打っていて,コピーアンドペーストをする際に,切り取る位置合わせが字間に合わせる必要があり,細かな動きを必要とします。どうにもぎごちなくて,無駄な力を使っているようです。人差し指でクリックしたまま親指で選択範囲をカーソル移動させるとき,親指に気を取られてクリックを外してしまうことが度々です。
 自由自在に扱えるまでは,しばらく練習する必要がありそうです。ことさら練習をするというのではなく,使っている内に慣れるだろうということです。使いこなすといった方がいいでしょう。マウス自体を動かすことがなくなったので,肩に掛かる負担は軽減するかもしれません。
 慣れないで作業をしていると,ポインターを位置合わせする動きは,随所に出て来ることに気がつきます。メニューから選択したり,OKボタンをクリックしたり,画面上をあちらこちら矢印のポインターを動かさなければなりません。親指が思うように動かないいらいらがつのります。自分で自分に腹が立つという感じを久しぶりに味わっています。
 前のタイプのマウスを購入した方がいいかなと思ったりしていますが,それも癪です。たかがマウス一つに振り回されてたまるかというちゃちな反骨精神が出てきて,しばらく付き合ってみようと考え直しています。今の状況に自在に対応する柔軟さを失いたくありません。手の動きの新しいパターンに適応できないと逃げることはしたくありません。何でも来い,そんな意気込みをつのらせています。
 変化に対して拒否感が出てくると,硬直します。なんとなく面倒という感覚が最初の壁です。次は,とりあえずやってみるがやっぱりだめと早々に諦める壁に出会います。変化に順応するまでの間は苦労することばかりで,前の方が良かったという思いが出てきて戻ろうとします。そこを通り過ぎる意思が後押しすれば,しばらくすると道が開けてきます。できないという状況をこらえる気力がなければ,前に進むことはできません。
 たかがマウス一つの交換に直面して,大層な話につながってしまいましたが,小さなことの積み重ねが生きることです。生きる姿勢を確認することは,ぶれないために必要なチェックとなります。小さなことだからどうでもいい,例外を作っていくと,気力の風船に小さな穴が空き,ゆっくりとしぼんでいきます。どんなことでも前向きに取り組んでいこうと意識を確かめること,それが気力をさび付かせないためのブラッシュアップです。 

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(2009年08月16日号:No.490)