《しあわせは 構う相手が そばにいて》

 
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 1月に植えておいた皇帝ダリアが芽を出しています。茎を切って埋めておいたものから発芽しました。大小6つの芽が伸びています。このまま素直に伸びてくれるといいと願うばかりです。場所を移したところに芽が出てきたのは楽しみです。化成肥料を添えておきました。
 それにしても,狭い庭に雑草の蔓延る勢いはすさまじいものがあります。名前があるのでしょうが不案内なので,雑草という呼び方をせざるを得ません。小さな花を咲かせるもの,根が浅くあっさり抜けるもの,頑固にしがみついて根だけでも残そうとするもの,地中で根を蔓延らせて神出鬼没なもの,それぞれの得意技を発揮して庭の中で生き延びようとしています。心苦しいのですが,退去して欲しいということで,草取り作業をしています。どれも健気に生きようとしているのに,人に選ばれて邪魔をされるものと保護されるものがある,人の身勝手を気にしています。
 5月に入ると,町全域で地域の清掃作業があります。水路のゴミ除去や道沿いの除草作業を一斉に行います。朝8時から1〜2時間で終わります。家の横にある田んぼとの間に狭い水路があります。田んぼの水や雨水が流れるだけのものですが,水路自体が沈んだ位置にあり,田んぼとの間が土手状になっています。草が伸び放題に伸びる場所です。昨年までは,数人がかりで草刈りをしており,かなりの作業量でしたが,今年は住民による作業には適さない,つまり田んぼの管理者の領分であるということで,作業範囲から外されることになりました。手抜きをして放置されることなく,きれいに除草をしてくれることを願っています。
 スズメの食事場所であった田んぼが刈り取られ,猫の遊び場所に代わり,さらに田植えのために耕されていく移り変わりの中で,目の前からスズメが消え,猫のくつろいだ姿も見えなくなります。あれやこれやで近くにある草場が消えていくと,猫は我が家の荒れた芝生に入り込んできます。無断で陽の当たる濡れ縁に寝そべってくれます。それだけならお目こぼしをしているのですが,排泄をされると強烈な匂いが漂うので往生します。どうしても追い出したくなります。礼儀を弁えない猫には立ち入り禁止の処置をしたいのですが,意図を伝える術がありません。
 自然を管理するのは手間暇が掛かるので,空き地はほとんど舗装されてしまいました。身近な自然を代表する緑の風景は,自然の事業仕分けが進んで,個々の家の花木や立木程度に縮減されてしまいます。田植えがされると緑の広場が出現しますが,芽の保養にはなるものの,親しむという自然ではありません。自然に親しむというのは,よそ者や旅人の感傷であり,共存する者にとっては生やさしいものではないというのが本音でしょう。
 雑草に攻められて占領されそうな手狭な領地を守るべく,軍手をはめた手で攻め返してはいますが,多勢に無勢の劣勢です。自然の猛威という程のことはないと高をくくっていると,足下が崩されます。持久戦を覚悟で,ボチボチと戦い続けるしかありません。管理された自然を美しいとする洗脳がすっかり染みついていることを自覚しながら,雑草たちと戯れています。

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(2010年05月02日号:No.527)