《しあわせは 小さな仕掛け 実るとき》

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 今日7日は町の文化祭の二日目です。青年団が中心となって婦人会,文化協会と実行委員会を組織して開催されます。各ボランティア組織のバザーや商工会による企業紹介,西川ヘレンさんの講演,青年団による劇,各種芸能等の発表,趣味の展示など,盛りだくさんです。
 今年から加わったものとして,開会式での文化功労者表彰があります。従来,体育関係者に対する功労者表彰は,町民運動会の折に行われていました。文化事業については,功労者の表彰が行われていなかったために,昨年から文化祭の折に実施することに決まっていたのですが,生憎と昨年はインフルエンザの流行に対する措置として文化祭が中止となったために,表彰も見送りになり,今年が第1回目となりました。
 食関係のバザーは青年団,婦人会が中心になって行われてきましたが,数年前から子ども会のジュニアリーダーの会も参加するようになりました。それぞれが得意なメニューを持ち寄って,参加者の食欲に応えています。文化祭が子どもたちの参加できる場となったことは,とても嬉しいことです。
 関わっている委員会の中で,以前に,文化祭のことを協議している際,参加の輪を広げようという動きが出てきました。それまでは,文化協会の発表と展示,青年団の劇,著名人による講演,婦人会のバザーが文化祭の内容でした。団体の祭りから住民の祭りにするために,委員の中に商工会の役職の方がいたことから,商工会の参加をお願いして実現することができました。また,婦人会の役員をしている連れ合いがボランティア組織の中にもいたことから,文化祭参加の助言をしたところ,ボランティア活動の紹介コーナーを会場の一隅に設ける希望を実行委員会で申し込むことで,ボランティア団体や福祉関係団体の参加の糸口ができて,実行委員会の中に既成事実として定着し,年々本格的な参入にまで発展してきました。
 最初は小さな種のような出来事でも,いったんそこに着地すると,年を経る毎に根を張り枝を伸ばして広がっていきます。文化祭という森が豊かになっていくのを見るのは,ワクワクするものです。文化祭の様相が変わっていくとき,その変化を産み出す種を誰がどのように蒔いていったかということは誰の目にも止まりません。仕掛けた当事者としては,その発展の様を陰から楽しむことで十分です。
 今年の功労者表彰で,永年委員をしてきたという理由で表彰を受けることになりました。大ホールで催される開会式のまばらな参加者の前で,4名の個人及び3団体が町長より表彰を受けました。委員の委嘱を受けて役割を果たしてきただけですので,功労というものはないと思って恐縮しています。ただ,文化祭ということを考えてみたとき,このようなことがあったなと思い巡らしています。ささやかな仕掛けを共に喜んでもらえたらいいのだろうと素直に表彰をお受けしています。

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(2010年11月07日号:No.554)