《しあわせは 今更ながら 礼を知る》

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 おはようございますと言いながら,頭を下げます。多くの人が,そうしていることでしょう。小笠原流では,間違いだそうです。テレビで解説していました。正しくは,おはようございますと声を掛けた後にお辞儀をするということです。声を掛けるときは真っ直ぐに相手を見ているという形です。そう言われると,その方が理にかなっているかなと思われます。
 会社で営業や接客をしている方々は,お辞儀といった基本的な礼法は研修されていて,このようなことは先刻ご存じのことでしょう。礼儀の型など全く無縁に過ごしてきたために,今更学んでいます。今まで数え切れないほどあいさつを交わしてきました。公の晴れ舞台でお辞儀をしたこともあります。どのようなお辞儀をしてきたのか,思い出せないほどの無頓着さでした。見る人が見ていたら,なんとも不躾に見えていたことでしょう。

 「正しいお辞儀」を検索したら,たくさん紹介されていました。いくつか拾い出してまとめてみました。

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 お辞儀は日本人特有なものですが,日本のビジネス慣習上当たり前で,絶対必要です。お辞儀で大事なことは,相手に対して,礼儀を尽くしていると感じられるかどうかです。礼儀を尽くしている,しっかり挨拶できる人だな,と相手に好印象に思われたらそれで良いでしょう。逆に,お辞儀をしていても,相手によく思われないお辞儀はやはり良くありません。お辞儀は相手を尊重しています,かかわりを持っていきたいと思っています, ということを伝える行動の現われです。

【お辞儀する時のポイント】
 お辞儀をするときは立ち止まってから行いましょう。同僚同士の軽い会釈程度ならかまいませんが,基本的には立ち止まってからお辞儀をするのがマナーです。
 お辞儀をするときに注意する必要があるのが姿勢です。首だけの挨拶,あごを突き出した挨拶はもちろんNGで,気持ちを伝えるところか,礼儀知らずで,相手をバカにしているような印象を与えてしまいます。首だけを動かして目線もはずさないお辞儀はやってはいけません。また,頭をペコペコ何度も下げる姿は,決して美しいものではありません。
 正しいお辞儀は首や背を曲げるのではなく,腰から曲げると美しく見えます。

☆ お辞儀の距離は,一人分の身長
 お互いにお辞儀をすることを考慮して,一人分ほどの距離をあけます。
☆ 起立の姿勢からお辞儀をする
 背筋を伸ばして立ちます。足は左右のひざとかかとをきちんとつけましょう。つま先はV字型に軽く開きます。手は,指先をそろえて伸ばし,両手はズボンやスカートの脇線にそわせます。女性は,上体を前に傾けるときに,手を前に重ねます。男性は手を脇につけたままでかまいません。手は自然に,足は気をつけの姿勢で。
☆ 目を見てあいさつしてから上体を倒す
 お辞儀する前には必ず視線を合わせましょう。目を合わせないお辞儀は形だけのものになってしまいます。よそ見をしていては,誰にあいさつしているのかわからないので,相手の目を見ます。そして,あいさつの言葉をいい終えてから,お辞儀をします。
☆ お辞儀はリズムをもって
 お辞儀はいったん,しっかり止めてから,ゆっくり戻します。「1・2・3・4」のリズムで,1で下げ,2でしっかり止め,3から戻し始めるのが一般的なタイミング。
☆ もう一度,相手の目を見る
 頭を下げたら,最後に相手の目を見ます。お辞儀は,目を見てはじめ。目を見て終わることを忘れないでください。

【お辞儀の3種類】
 腰を曲げる角度でお辞儀の意味合いが変わってきます。15度,30度,45度の3段階のお辞儀があり,もちろん角度が深いほど丁寧になります。
○「目礼」
 相手の人と,目と目で挨拶するものです。わりと対等な立場同士の挨拶です。これはあまり敬意を表している感じではないので,会釈以上が望ましいと思います。

@会釈・・・軽いお辞儀
 約15度ほど体を前に倒し,視線は1.5メートル(3mくらい先にといわれることもあります)のところに落とす。
 人とすれ違う,お茶を出す,人の前を通る時,朝夕の挨拶,通路等での軽いお辞儀,お客様をお迎えするときの礼に使う軽いお辞儀の仕方

A敬礼・・・一般的なお辞儀
 腰から約30度ほど体を倒し,視線は60センチ先(2mくらい先にともいわれます)に落とす。
 出社や退社,応接室への出入り,お客様をお迎えするとき,来客時,訪問時,上司の指示をうけたときなどに使用する。

B最敬礼・・・最も丁寧なお辞儀
 腰から約45度ほど体を前に倒し,視線は自分の足元(1mくらい先にともいわれます)をみる。
 深い感謝,お礼を言うとき,謝罪の気持ちを伝える,無理を頼む,紹介を受けたとき,お客様をお送りするとき,冠婚葬祭の時などに使用する。
 敬礼の45度のとき,止めておく時間を長くすると敬礼の度合いを深めたことになります。

○最大限の敬礼  90度のお辞儀をし,膝を少し曲げることで最大限の敬意を表す。
 やみくもに使わない(使いすぎると逆効果)

【あいさつ言葉】
《タイミング》
☆ 同時礼
 あいさつ言葉を言いながら頭を下げる最も一般的お辞儀。朝礼など多くの人が集まったときは,リズムかとりやすい。
☆ 語先後礼
 あいさつ言葉を言ってから頭を下げる。最も正式なものです。ただし,日常的に使うと堅苦しくなります。先方が気がついていないときや,遠くにいるときなどに使うことが多い。
 ちゃんとしたお辞儀と言うのは,「おはようございます。」「失礼いたします。」などの挨拶の動作は,お辞儀している最中に言葉を発するのは本来は基本の形ではないのですが,今は世の中的にお辞儀の動作とともに「こんにちは」などの挨拶言葉を発するのは,よく行われているので,最近はあまりおかしく感じられなくなっているようです。感じが悪くなければ良いと思います。

《ポイント》
☆ あいさつ言葉の語尾をあげます。大きな声で明瞭にあいさつしてください。
 ただし,「すみません」は語尾を下げます。
☆ 長いあいさつ言葉の場合や修飾語が入るときは,途中で言葉を言ってからお辞儀する

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 言葉とお辞儀の関係は同時でも後先でもどちらもありのようです。正式というものが簡略化されるのが世の常であるということのようです。それでもやはり,分かっていて適宜に使い分けることが大人の振る舞いになります。正式のお辞儀をする機会が来る楽しみができました。

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(2011年03月13日号:No.572)