《しあわせは 未知の世界を 量で見る》

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 テレビのCFが自粛され,その隙間を埋めるために,公共広告機構のCFが流れてきます。本数が少ないためか,同じものが頻繁に流れてきます。こんにちワン,ありがとウサギ,こんばんワニなどや,子宮頸がん,思いは見えないけれど,など,耳に残っていきます。金子みすゞの本が売れているようです。一方で,鬱陶しくなっている人もいるようで,クレームもあるそうです。テレビのCFにそんなに左右されることはないのにと思いますが,どうなのでしょう。
 役場や学校などは年度末の中で,内部の打ち上げ会や送別会などを自粛しています。外部の目を憚るということもあるでしょうが,とてもそのような気分になれないということもあるでしょう。各機関の会議や団体の総会などに出席すると,冒頭に黙祷をするところと,代表のあいさつの中で祈りを捧げられるところがあります。皆が気に掛けています。支援物資についても,○○が欲しいという具体的な求めに応じて,短い受け付き期日の中で,かなり集まっていると聞きます。
 1億の人が250人で1人を支えると,40万人の人を支援することができます。いま,そのような状況です。すべてを失った人一人を,250人で長期に支えることが必要です。人一人の1日分の衣食住を一人の支援者が支えると,250日の支援になるという計算です。もちろんその250人の中には子どもやお年寄りがいます。実質的に支援ができる人数はさらに少なくなります。さらには,その支援が可能となるシステムを作り上げなければなりません。一人の被災者に250人の支援者を結びつけるシステムを,全国規模で長期にわたって運営するという大事業です。情報ネットワークが整っていき,そのネットに導かれる形で支援の体制が整備されていくことになるでしょう。
 原子力発電施設の被害が後を引いて,事態を一層複雑にし,混迷した状況にしています。放射能という目に見えない相手では,どうにも手出しが難しくて,慎重という時間の掛かる対処が強いられます。ベクレルやシーベルトといった聞き慣れない単位がいきなり登場してきて,訳の分からない世界が身近にあったという戸惑いと不安がわき起こっています。食品から検出されたということが大きく報道されて,それを受け止める下地がないために,過大評価されています。
 訳の分からないことは,知らない方がいいということもあります。一方で,事態を隠されるよりきちんと知ることが大事ですが,そのためには事実を正確に理解する素養が不可欠となります。中途半端な理解は,かえって状況への対処を過剰な方向に誤ることになります。冷静な対応をという言われ方をしますが,最小限の知識がなければ不可能です。丁寧な解説をしてくれているので,その部分にきちんと耳を傾けて,にわか学習をすることにします。

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(2011年03月27日号:No.574)