家庭の窓
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連続テレビ小説を見るためにチャンネルを合わせると,時間前なので,見る積もりのない別の番組が流れています。本の紹介をする番組で,作者との対談が放映されていました。紹介している本は,作者の名前を使った「○○○の即興人生」というタイトルでした。何気なく見ていて,即興人生という活字が色濃く目に映り込んできました。まるで,「見てみろ,御前もそうだろう」と語りかけてくるような感じでした。
今までの生きてきた道を振り返ると,かなりジグザグしているのかもしれないと思われます。本人はいたってそのときそのときに正直に対処してきたつもりですが,かなり紆余曲折が見られます。例えば,今の立場が過去とつながらないように思われています。「どうしてあなたがこんな所にいるの,どこから来たの?」という受入れ方をされることが多いのです。私自身が今の自分を想定していたかというと,全く思いの外です。
こうしたい,こうなりたいという手前勝手な意向は特になく,吹き付けてくる世間の風のままに即興的に歩んできました。そのときその場で頼まれたことをつべこべ言わずに引き受けてきただけです。どれも未経験のことなので,できるかどうか自分の力量との兼ね合いがつきませんが,天がそうさせているのだろうから,できるはずと思っています。結果として,いわゆる経歴という人生の軌跡が,ガタピシした不統一なものになりました。
外見上異分野の社会を渡り歩いているように見えかもしれませんが,自分の中では何の違和感もなく素直につながっています。目の前に飛び込んでくる課題に真っ直ぐに目を向けて,できること,できる方法を見つけて,取り組むという姿勢を保っているので,課題がどう変わっても,ぶれることはありません。パズルを解き続けているという感覚でしょうか?
もちろん,お手上げな課題もたくさんあります。それはできる人に任せます。人は同じではありません。それぞれ得意とすることが異なります。分担すれば,目の前の課題は一つずつ解けていきます。誰が解いたかにこだわらなければ,状況の改善が皆のものになっていきます。それがまた楽しいのです。自分一人の世界に閉じこもらずに,そのときに一緒にいる人の世界が豊かになればいいなと考え活動してきました。
ふっと引き込まれた世界で,課題を見つけて解いていく,これからもそういう歩みを続けていくのでしょう。行き当たりばったりの即興的な生き方,結構気に入っています。
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