《しあわせは 選んだ道を 歩くのみ》

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 ここ数年,野球中継の番組を見なくなっていたので,ボールカウントの変更に気付きませんでした。ストライク・ボール・アウト,SBOの順番の変更です。従来は2ストライク3ボールというようにSBOの順番でしたが,今年から3ボール2ストライクのようにBSOになったそうです。アメリカンの大リーグやその他の国の例に倣って,揃えるためだそうです。アメリカでは野球を打つ側から見るということで,打者にとって都合の良いボールのカウントから数えるということです。日本では,野球を守る側から見ているので,ストライクから数えるのだそうです。
 そのような理由付けを聞きながら,「そうなんだ」と納得しながら,「そうかな」という疑問も浮かんできました。打者の立場になったとき,ストライクとボールのどちらのカウントが知りたい数字か考えてみました。対投手との駆け引きでは,打者が追い込まれる2ストライク,投手が追い込まれる3ボール,となります。打者は2ストライクなら,空振りはできませんし,確実に当てることをしなければなりません。3ボールであれば見送ってフォアボールを狙うこともできます。気持ちの余裕という面では3ボールになります。
 素人ながら,打者の立場に立てば,勝負をするという意味で,ストライクのカウントが先ず知りたいと思います。自分の状況を左右する情報だからです。守る側からすれば,ボールのカウントに関心があります。守りを固める目安になるからです。カウント数に応じて状況は変わるので,こんな単純な素人判断をしても意味はありませんが,SBOのコールの順序に対する理由付けは,単純ではないのではと感じています。
 駐車をする際に,スペースに頭から突っ込んで駐めるか,バックして発車状態にして駐めるか,どちらを選ぶかという理由はあれこれあって,好き好きということになります。好きなおかずと嫌いなおかずのどちらを先に食べるかという問題もあります。どちらが良いか理由はあれこれ考えられますが,やはり好き好きになるでしょう。要するに,どうでもいいようなことです。それでもどちらかを選んで,個性を醸し出しています。
 人は何かと迷います。優劣を付けがたいことがたくさんあります。迷うときは,どちらも同じなので,どちらを選んでもいいといわれます。優劣がはっきりと見える場合は,迷うことはありません。どちらも捨てがたいから,迷うのです。そのような場合には,コインの裏表やジャンケンなど,運を天に任せるというやり方で,選択をすることになります。どちらでもいいと思うから,任せられるのです。
 どうでもいいことの選択をし続けて,人生が彩られていきます。あのときこうしていれば,という別の選択の道を思うことがあります。些細な選択が,思いもしない違いにつながっているかもしれないと思うこともあります。ただ,幸いなことに,別の道がどんなものであるのかは,実際には分かりようがありません。それは,現実に存在していないのです。自分の選択が良かったと思うしかありません。無い物ねだりは空しいだけです。

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(2011年08月07日号:No.593)