《テリトリー 種が違えば 上書きし》

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 夜中に猫の鳴き声が聞こえてきます。寝る前は裏の方から聞こえていましたが,眠りに入る頃は庭の方から聞こえてきます。移動しながら,何かを訴えているのでしょうが,猫語は未履修なので,チンプンカンプンです。泣き声の調子というか印象は,切なさに同調します。聞いてやろうという気にはならずに,こちらの都合を優先して,意識をなくしていきました。朝になると聞こえてこないので,どこかに行ったのでしょう。
 近くに猫家族を飼っている家があるので,そこに所属する猫でしょう。ほかには見受けません。近くの猫は居る分には支障はないのですが,猫ばばをまき散らされると迷惑です。何しろ匂いが強烈なので,庭が台無しです。その恨み辛みが強いので,我が物顔に入り込んでいるのを見かけると,つい叱って追い出してしまいます。手の及ばないところに出て,不満げににらみ返してくるので,つい大人げなく数歩追いかける振りをしています。
 人はその居場所をブロック塀で囲んでテリトリーを確保します。ところで,猫や犬は人とは違う空間占有を主張します。結果として,よその人と家にも勝手に入り込むことになります。その境界は匂いのブロックで表示しているのでしょう。犬猫用に境界を区切るようなスプレーを売り出してもらいたいと思います。ところで,犬は人が管理して引き回しているので,よその家に入り込むことはありません。それでも家の前の道路,出口のところに放尿している跡が残るのは,管理者として止めさせて欲しいものです。
 制空権は,スズメやカラスに奪われています。スズメなどの小鳥が庭木に訪れてきますが,ふんがいはしていないようなので,お咎めなしにしています。夜の塒(ねぐら)がどこにあるのかうかがい知れませんが,空の向こうに飛んでいっています。夕方雨戸を閉めるとき,暗い空を見て,どこまで帰って行ったのか思い巡らしています。庭に見慣れない植物が顔を出してくることがあります。お招きした覚えはないので,小鳥たちのいたずらかもしれません。
 植物も場所取り競争をしているようです。植物は動かないと思い込んでいるので油断していますが,傍若無人に侵入してきます。芝生だけに許可していた庭ですが,あれやこれやの草がお邪魔しているようで,立ち退きを求めても,頑強にしがみついて,根絶できません。ジャスミンは行儀良く庭の隅に沿って蔓延っていきますが,ちょっと出しゃばるところがあり,出鼻を刈られることがあります。
 居を構えていても,それは人以外のものにとっては,立ち入り禁止にはなりません。共生というのは,同じ場所を多重に占有するということのようです。

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(2012年01月22日号:No.617)