《人を見る 気持ちそのまま 言葉出る》

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 「物も言いようで角が立つ」ということわざがあります。人に何かを言い伝える場合に,言葉遣いなどの言い方によっては,言われた相手の気持ちを不快にさせたり,怒らせたりすることがあるという意味であり,言い方には気をつけようという警句になっています。このことわざには前半があって,「丸い卵も切りようで四角,物も言いようで角が立つ」と言われています。
 ときどき,このことわざを思い浮かべることがあります。いわゆる,かちんとくる,という状況です。直接に言われたのではなく,居合わせたということですが,どういう無神経な方かと,眺めてしまいます。ある会議で,質問に対して事務局の人の返事が一部曖昧であったとき,語気鋭く失礼であると突っ込む発言がありました。そんなに感情的にならずともいいことなのにと思いながら,感性の過敏さに引きずられた物言いが気に障りました。
 発言に際して,物言いではない部分で損をしている方もおられます。苦虫をかみつぶしたような表情をなさって発言されると,聞いている方はいかにも嫌みたらたらで言われているな感じになります。言いようとは,言葉だけのことではなく,言う際の表情も含めるべきです。真っ当で良い提案をなさっているのですが,うれしく受け止めかねてしまいます。慣れてくればいいのでしょうが,第一印象では損をなさっておられます。ただ,ご本人は聞く立場になることはないので,お分かりにならないでしょう。
 態度がでかい人も,聞く方はカチンときます。何様のつもりで,という反発を招き寄せます。いわゆる上から目線での発言は,ほとんど歓迎されることはありません。組織内の仕事上の職階で上意下達の指示をするときには,それぞれが了解しているからいいのですが,対等な関係の場合であることを弁えない発言をするお偉い方がおられます。面従腹背という対応をされていることを察する力もお持ちではありません。
 「人の振り見て我が振り直せ」ということわざがあります。人のことは偉そうに言えますが,本人が気がつかないということは,自分にも言えることです。周りの方に不愉快になるような物言いをしているかもしれません。きつい言い方にならないように気をつけているつもりですが,気を緩めないようにしましょう。

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(2012年03月11日号:No.624)