《別口の 仕事待たせて し忘れる》

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 何気なくした,し慣れないこと,それはしたということをことも無く忘れます。連れ合いが洗濯した足ふきを頼まれて外の物干しに掛けました。そのことをすっかり失念して,干しっぱなしにしてしまいました。明くる日,縁側の雨戸を閉める位置に立ったとき,そこから外に出たことをふっと思い出して,取り込みました。
 日々のルーチン作業では,次はこれという形でつながって行動するので,滞りなく事は運んでいきます。その途中に紛れ込んだふいの行動は,次回に繰り返される流れ作業からははじき出されます。そこで,時を置いて始末が必要な作業は,やりっ放しという目に会います。
 物事を頼んだり頼まれたりするときには,注意しなければなりません。期日のある頼み事をしたとき,頼んだ方は必要性があって忘れるわけにはいきませんが,頼まれた方は必要性が薄いので記憶から抜け落ちても困らないということで,忘れることがあります。特に,期日がかなり先の場合には,後回しという記憶ボックスにいったん入ることになるので,放置される確率が高くなります。頼んだ方は,依頼先が忘れていないかを確認するために,期日の前にそれとなく連絡をして思いだしてもらう手立てを講じておいた方が無難です。
 書類を交わしておけば確実ですが,些細なことであればほとんどが口約束で済ませて,面倒なことはしません。気楽に頼んで,気楽に引き受けて,お互いに頼り頼られながら,それぞれが持ちつ持たれつの暮らしを営んでいます。忘れてはいけないと思うものなら,目の前に置いておく紙にメモしておくといった用心をしておけば,し忘れという失敗は少なくすることができます。
 今現在,メモを取る必要のあることが一つだけあります。非常勤で講義をしていますが,同じ日に二クラスに同じことを教えています。同じ内容を同じように説明していきますが,口の滑りや学生の反応の違いがあるために,講義の進行に若干のずれが生じます。講義時間が限られているので,区切りがずれてしまいます。
 週に2回の講義ですので,数日の空きがあります。ちょっとしたアドリブの差し込み話をしたとき,二クラスのどちらで話したのか,また,どちらがどこまで話が進んでいたのか,分からなくなることがあります。Aクラスはここまで,Bクラスはここまでと,進捗状況をメモをしておかざるを得ません。
 今の暮らしは5重奏になっています。講義,委員が2系統,ボランティア,そして通奏低音としての日常の生活です。委員職は共に関連としての複数の流れが進行します。ただ,いずれの演奏も独立して流れているので,干渉することがないので,それなりに響き合って,やりくりできます。並行していると何かを忘れるという邪魔し合いは起こらないので,助かっています。

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(2012年06月17日号:No.638)