《自然に触れ 感じるままに 舞い遊び》

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 暖かくなってきた日,玄関前の通りの脇に目立ってきた草取りに手を出しました。玉砂利の間から伸びているので,かき分けながら抜いていきます。ほんの数メートルなので,小一時間で終わります。庭に通じる細道に入っていくと,芝生の中に雑草が蔓延っているのが目に飛び込んできます。草に引かれて地面を這っていくことになります。折角生えてきているので,そのまま伸ばしてやりたいのですが,生憎人の手を入れた状態にしておきたいという思いがあるので,致し方ありません。
 連れ合いが気ままに買い入れた花が,季節に誘われて花を咲かせてくれます。鉢に植えているのはいいのですが,路地植えになっていると要注意です。草と見分けることができなくて,抜いてしまって後で叱られることになります。草取りはするのですが,植えるという関心はほとんどないので,花か草かを区分けして覚えるつもりがありません。そのために,毎年同じことを繰り返しています。逆に,鉢植えの中に蔓延っている草には手を付けないので,これは草ですと,別に諭されています。
 ひと渡りで早めにけりを付けて,作業を終わります。慣れない作業で身体がすこし無理をしているので,やり過ぎると普通の回復では間に合わなくなります。すべて終わりとはなっていませんが,後は後日ということにして,後始末に掛かります。大きめのゴミ袋に詰め込んで,草とはお別れです。
 午後の日差しの中で,小花に白い蝶が訪れています。地面が温もって,春の息吹が立ち上っているように見えます。そんな風景を眺めながら,自然の中に踊っている命にあやかろうとしています。草の命を摘みとって奪っていながら,いい気なものと感じてもいます。人は身勝手です。せめてその身勝手さを弁えておくことが,人としての生き方なのかなと思うようにしています。世間の忙しさに紛れているときには思いもしないであろうことを,自然との束の間の関わりが呼び起こしてくれます。
 カラヤン指揮でベルリンフィルオーケストラによる演奏が,耳に届いています。ビゼー作曲のアルルの女・組曲第2番です。身体の中を軽やかな響きが通り抜けていきます。音楽に何が反応してどのような化学作用を起こしているのか分かりませんが,心地よい状態に酔いしれていきます。どうしてということを問うことなく,ただ音を楽しむことに専念することにします。聞き慣れたメロディーが流れてきました。軽く口笛でなぞって,音に乗って舞っています。よいひとときを過ごしています。

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(2013年04月07日号:No.680)