《しきたりに 心を寄せて 気も新た》

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皆様には輝ける新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 御用納が28日の土曜日,仕事始が4日の土曜日という巡り合わせでした。年末年始休暇の前後で2日の土曜日,休みの方はゆっくりとできたことでしょう。カレンダーの一週間の間に,年末から新年への移り変わりが起こりました。当然にカレンダーが代わりました。いつものような一週間を過ごしているつもりでいると,いつの間にか年が代わっていたという感じです。お正月休みが週の途中から始まり終わるのではなく,通常の土日で区切られているために,特別な休暇らしさが感じられなくなっているようです。
 今年は何巡目かの年男です。個人的な区切りでもあることで,何かしらのきっかけの年になりそうな予感がしています。新しい人生の道に踏み込む予約をしていますが,その選択が吉か凶か,楽しみであるし不安であるのですが,いずれにしてもなんとかなると思うようにしています。戦国武将が戦に臨むときに験を担いだように,暦日の巡り合わせがきりがいいという験に頼ってみたいものです。こじつけの験の良さですが,本人が思っていればいいのです。
 自分の努力が届かない部分を見極めることはできません。物事はこちらと向こうの関わり合いですから,こちらが分かっていても,向こうは向こうであり,限られた想像でしか分からないので,展開の想定は不確かです。その不安をなんとか埋め合わせようと,こちらと向こうを共に傍から見て分かっている第三者,昔の人が神と呼んでいた第三者,その神がもたらす予兆というアドバイスを期待する弱さが,験を担ぐということです。
 新年の願いを交換する年賀状,弱い者同士がお互いを励まし合う慣わしです。よい新年が迎えられることを親しい方々から祈っていただいている,その証として届けられるのが年賀状です。こちらの無事安寧をお知らせしつつ,お世話になったお礼を通して互いのつながりを確認し,更なる指導援助の関係を通じてより良き未来を招く覚悟をお伝えします。あなたのことを気に掛けている人間がいるというメッセージ,あなたを頼りにしている人間がいるというメッセージ,あなたの幸せを喜びとする人間がいるというメッセージ,それぞれの関係の中で,伝わっていく意味合いは違いますが,あなたにとって分かりかねる向こうである者の心を届けることは大切なことと思われます。
 新年の数日,注連縄を飾って清浄になった家にご先祖の霊をお迎えして,おせちを共食して,命の縦の連鎖を実感しつつ,一方で,親人,知人との横の連鎖を共感しつつ,自らの生きている場所が意識されます。自分の命の位置を心静かに考えるときです。自分の現在地を明らかにすれば,自ずと向かうべき道筋は見えてくるものです。さあ,歩き始めましょう。

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(2014年01月05日号:No.719)