家庭の窓
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リケジョ,理系女子の旗頭になりかけた小保方女史。NATUREに掲載されたSTAP細胞論文で一躍時のスターに祭り上げられましたが,その後の相次ぐ疑惑報道に絡み取られ,背負いきれないほどの事態が起こってしまいました。論文で提起された実験手順では再現できないということから始まり,データの使い回しといった信頼性疑惑や,引用文の処理の不手際など,あれやこれや。一方で,疑念を晴らす最初の手続として論文取り下げをして再提出すべきとする共著者と,明確な間違いという証拠が出てこない限り取り下げる必要はないという共著者に分かれています。
一部に不備があるとしても概ね実験の成果が真実であるという可能性が残されています。しかし,今後追実験を行って確認しようという他の研究者はいないでしょう。小保方女史の方法は,彼女自身が再確認をするしかありません。もしも,誰も手を付けずに放置されたとしたら,もしかしたら人類の偉大な成果を葬り去るおそれもあります。科学実験の挑戦はもしかしたらという淡い期待に突き動かされて進められます。たくさんの失敗のすぐ脇に成功への道が隣り合わせています。メロドラマの常道であるすれ違いのようなものです。
真摯な一研究者に戻って,自分の信じるやり方を極めていって欲しいと願います。おそらく,想定もしていなかった暗転の中で,混乱していることでしょうが,地道な実験に没頭していた自分を信じて,すべてを放り捨てることなく止まっていてほしいと願います。但し,実際には,彼女にそうする力を発揮させられる支援者が不可欠であり,そばに味方がいてくれることを祈っています。
100点満点の答案であると称えられたけれど,最初のところで引用が過ぎていたり,提示した証拠が余計な手加減で疑惑を招いたりとかして,50点台に修正されようとしています。仮に50点の真実があるとするなら,正しく価値評価をすべきです。0点にしたり,ボツにしたりは利口な対応ではありません。
この件に関しては外野席ならぬ,場外にいるようなものですから,おそらく的外れなことを書いているはずです。部外者の戯言であるということは承知の上で,流れに逆らってみたいと思っています。そうだそうだという無考な追従は大嫌いです。考えることぐらいは,自分の気の済むようにしたいと心掛けています。本質的には,弱いものをかばいたくなる危ない気分を持ち合わせていて,その弱点を刺激されたようです。
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