《今時は 押しつけ態度 嫌われる》

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 「赤ペン先生廃業か!?イギリスの学校で赤ペンを使用した採点が禁止に!」というタイトルに目が行って,クリックしてみました。
 学校とは,イングランド南西部,コーンウォールにある,マウンツ・ベイ・アカデミーです。採点を赤ペンでしていたのですが,赤という色が問題になったようです。赤色は警告や攻撃,怒りといった思いを表し,人に対して否定的なニュアンスを伝えます。教師が児童生徒に対して伝えるメッセージとして不適切であるということです。代わりに緑色のペンを使うように指示がされました。生徒たちはそれに紫色のペンで返信するように勧められています。
 先生と生徒の対話が促進されるようにという配慮です。赤色の採点では,上から目線の押しつけ的であるということです。コロラド大学の社会学者によって「赤い色のペンで採点すると生徒たちを威圧し,学習意欲を削いでしまう可能性がある」と発表されているそうです。赤ペンを使わない方がいいということで,多くの学校で似たような対応を導入したところ,よい効果が上がっているということです。
 子どもたちの学力低下に直面して,あちこちの学校で,赤ペン先生というボランティアが要請されています。採点は赤色でという思い込みがあるために,赤ペンといえば採点のイメージが浮かんできます。採点する行為が上から目線であるという暗黙の了解がありましたが,採点が教育の一環であるという考え方をすると,次のステップにつながっているという形にする方がいいということになります。
 この小さな変革がどこまでの広がりを見せるか楽しみです。この情報を,地域の子ども会育成会の総会の席で,来賓としてのあいさつの中で紹介しておきました。家庭での赤ペン先生である保護者から始めてもらえたらと思っています。
 でも,実践してみようという人は少ないでしょう。新しいことに踏み込むためには,思い切りが必要です。確実にメリットがあるという根拠が明確であればまだしも,よいかもしれないという程度では,踏みきれないものです。しばらくの間,様子を見ることにします。

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(2014年04月06日号:No.732)