《あれやこれ 訳もないまま 好きになり》

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 秋晴れの空のもとでコスモスが咲いています。昨年植えたコスモスが種を当たりにまき散らした結果です。庭の囲いからはみ出した小さな芽は,囲いの中に植え替えてやりました。コスモス園と称される所で見られるような密集した植生ではなく,貧しくまばらなコスモスたちですが,ぐんと伸びて,背丈を越えてしまったものもあります。花の色は赤みがかった濃い紫色です。どういういきさつがこの身に起こっているのか見当もつきませんが,今ではコスモスが一番好きな花となっています。

26年に咲いたコスモスです

 花の他にも,あれやこれやに好みがあります。食であれば,目玉焼きは硬めでなければとか,カレールーはさらさらとしている方がいいとか。場所としては,海よりも山がいいとか。季節は,冬よりも夏の方がいいとか。どうしてと問われても,格別の訳はありません。それなりのことは言えるかもしれませんが,本人としては納得しているものではありません。自分ではどうでもいいと思っています。
 人の好み,好き嫌いとなると,どうでもいいというわけにもいかないことがあります。連れ合いを数多の中から選ぶというのも,好きということであれば,言葉で説明できなくても,きちんと納得した方がいいのでしょう。どこが好きか,相手に問われることもあるでしょう。無理な質問ですが,好きという捉え所のないものだけでは,心許ないのでしょう。もっとしっかりした証拠のようなもので確認したいのでしょう。結婚届という証明が,その役目を果たしています。好きという好みは,飽きが来ます。要注意です。
 ところで,惚れる,惚ける,同じ漢字を使います。感情のほんの一画を痺れさせて好きになり惚れてしまい,やがて痺れは広がって訳など無用に惚けてしまう,その変遷に身を任せておけば,案外に心穏やかでいられるようです。

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(2014年10月05日号:No.758)