《本当の 言葉見つける 楽しみに》

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 初心に返れという言葉があります。人は慣れるという特性を持っています。慣れるという過程で,自己流に身につけていきます。その変質が創造であるなら,歓迎すべきことですが,後退であることの方が多いでしょう。そういうときに,リフレッシュする必要があります。自己チェックの掛け声として,初心が持ち出されます。
 ところで,人はあらゆる場面で,言葉を使って,活動をしています。一つ一つの言葉を自己流で覚え込んでいるはずですが,言葉の初心に返ることも必要でしょう。物事や活動を表す言葉を再確認するには,問いかけをしなければなりません。例えば,「教育」とは? この形の問は,教育の定義を問うことになってしまいます。それでもいいのですが,そこまでひっくり返さなくても,教育という言葉の自己解釈をチェックすることの方が現実的です。
 自らの知識にまとわりついた錆を落とすための問題形式の一つとして,「本当の」という問いかけがあります。「本当の教育」とは? 自分が今思っている「教育」は「本当のもの」であるといえるのか,そういう確認をしてみるのです。本当の夫婦とは? 本当の社会とは? 本当の情報とは? 本当の食事とは? 本当の幸せとは? 本当の私とは?
 全ての人が同じ目標に至ることはないでしょうが,ときどき,密かに検証をすると世界が開けてきます。何となくとか,面倒なのでいい加減にとか,自分の都合のいいようにとか,ねじ曲げているものです。そのことに気付けば,言葉がより生き生きと伝わるようになります。
 個人の世界の閉じこもって,社会との関わりに入って来ない人がいます。社会に関わるメリットがあるのか?と問いかけてきます。自分で考えようとしない愚かさをむき出しにしています。自分が考えている社会は本当の社会と言えるのか,まず自分に向けた問を発するべきです。その自己検証を経た上で,社会から何が得られるかということをメリットと思っている誤りに気付いたときに,幼児から大人になった言葉遣いができるようになるはずです。

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(2014年10月26日号:No.761)