家庭の窓
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お年玉付き年賀ハガキの当選番号が新聞紙上に載っていました。1等は現金1万円,と添え書きしてあります。何かの間違いかな,と一瞬思いました。特賞というもう一段上があるのかなと,記事を読んでみても,そんなものはないようです。お年玉にしては,子どもだましと,口には出しませんが,密かに思ってしまいます。かつて,親が1等に当たりビデオデッキをもらったことがあるので,賞品はそのレベルとなんとなく,思い描いていたのです。年賀ハガキを確認する元気が半減です。
年賀というおめでたいことの関わりとしては,なんとも欲惚けた話です。宝くじが百万長者から,千万長者,億万長者と派手に成り上がっているという流れに馴染んでしまった勘定感覚が,思い知らされます。新聞紙上で目にする金額は,実感のない額ばかりです。高齢者を襲う振り込め詐欺の記事でも,数百万円以上の額が目に入ってきます。そういう額のお金を動かせる人もいるんだと,住む世界の違いを感じている中で,お年玉が1万円とは,身近すぎる額ではあるのですが,新聞紙上では似つかわしくないと思われます。
年賀状のお年玉は,毎年3等の切手シートを頂いています。今年は切手シートが○枚貰えた,その枚数の多寡で一喜一憂しているのが似合っているようです。ところで,3等の当選番号である下二桁の数字が,どうしてこんなに近いのでしょう。今年は,27,30です。ランダムであるなら,もっと離れた数字であるはずです。そう思ってしまうのも,確率とはばらけるものという根拠のない思い込みからです。確率的には,1,2であってもいいのですが,それはインチキくさいと感じてしまうのは,なぜでしょう。
ところで,お年玉付き年賀ハガキとは,どういうものなのでしょう。冷静になって考えてみると,新年のごあいさつと共にお年玉を差し上げるものです。1等1万円のお年玉を差し上げるというのは,どうでしょう。お届けするお歳暮が2等の地域特産品のレベルであると考えると,1等1万円は特別なものとみなすことができるのでしょう。差し上げるときと,頂くときの金銭感覚は,微妙に違っています。頂けるだけ幸せ,そう思い直して,感謝する方が理に適っているようです。切手シートが○枚!?
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