《同じもの 好きか嫌いか 先次第》

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 「あっ,同じ!」と助手席の連れ合いが突然に声をあげました。何事かと前方を見ましたが,特に変わった所はなさそうでした。「同じ番号でしょ?」と言うので,前の車のナンバーを見ると確かに愛車と同じです。ひらがなが違うだけでほかは全く同じです。組違い同番号といった感じです。迎えを待つときナンバーで見分けている連れ合いにすれば,見慣れたナンバーが別にあったので,びっくりしたのでしょう。幸い車種が違うので,間違えることはなさそうです。
 ところで同じものを見つけたときの受け取り方は,人によっても,そのアイテムによっても変わります。宝くじであれば自分の札が当選番号と同じであれば誰しも喜ぶでしょう。ご婦人であれば,同じ服を着た人とは出会いたくないでしょう。でも連れ合いとペアルックという楽しみもお持ちです。同じであるというのは,特別な関係であるという意味が持たされています。
 アクセサリーの会社に勤めている連れ合いに聞いたことですが,テレビのキャスターに提供しているアクセサリーを見て,それを注文してくる方がおられるそうです。そういえばタレントと同じものを求める若者が溢れています。子どもがヒーローのアイテムを欲しがるのと同じと言ったら失礼なとお叱りを受けそうですが,それはそれで結構なことと思います。
 車のナンバーが同じであるということには,格別の思いは湧きません。珍しいことが起こったというだけのことです。人に話しても,それがどうしたという反応しか返ってこないでしょう。関心が向かなければ,猫に小判,馬の耳に念仏となります。関心とは心が関わることですが,そんな遊びがありました。
 なぞかけです。パソコンとかけて,結婚詐欺師と解く。その心はソフトが不可欠です。下手ななぞかけですが,一見何の関係もないように見える事柄の間に,同じ言葉による関わりを見つけだす遊びです。もちろん同音異義語という言葉の特質を使っています。無理矢理心を関わらせる屁理屈です。
 志が同じなら同志,ふるさとが同じなら同郷,学校が同じなら同窓,学年が同じなら同級ですが,同じであることだけで結びつくのも,何とも安易な感じがしないでもありません。意気投合できるなら,それはそれで結構なことではあります。
 すっかり冷え込むようになりましたね。気候の挨拶が交わされますが,「そうですか」と返事をしたら,妙なことになります。そんな返事を封じるためには,「冷えるようになったじゃないですか〜」とでも言えばいいのでしょうか? 同感してくださる方はいないかも・・・。

(2001年10月07日号:No.79)