《仕合わせは 場にふさわしく 誠意持ち》

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 災害ボランティアセンター設置訓練があります。広域の訓練を当会で実施してほしいと申請し実現しました。開催地の会長が開会時に挨拶をするという慣例を昨日聞いて,午後には挨拶をすることになりました。持ち回りの大会などでは開催地の会長が挨拶をするということはありますので,変則ではないのですが,予定していなかったことで多少慌てました。挨拶は定型であるとしても,中身を場にふさわしいものにしなければなりません。

 皆さんこんにちは。本日,災害ボランティアセンター設置訓練を開催する地の会長として,ご挨拶を申し上げます。お休みの中,このように多数の方々のご参加を頂き,心よりお礼を申し上げます。本日と15日の,二日の訓練が予定されております。よろしくお願いいたします。
 さて,当会では昨年災害ボランティアセンター設置及び運営に関する協定を自治体と結びました。この間,各地での訓練に参加しつつマニュアル作りなどを進めており,今回の訓練を当地で開催することになりました。関係各位のご配慮にお礼を申し上げます。
 さて,災害は不意にやってきます。災害前には,命を守ることが必須のことであり,隣近所の人が声を掛け合って避難するという,近くの助け,近助が有効です。ところが,いざ災害に見舞われると,ご近所は皆被災者になり,近くの助け,近助は壊滅します。そこで災害地から遠い所からの助け,遠い助け,遠助が発動し,ボランティアの手が届けられます。その手と被災地の間に接点としてのセンターが必要になります。この災害ボランティアセンターの設置運営は日頃の経験にはないものであり,特別に訓練しなければなりません。
 今回の訓練が皆様にとってよい経験知となることを願い,またこの経験が願わくば生かされることのないことを祈念して,ご挨拶と致します。ありがとうございました。

 出席者にとって,開会時の挨拶は通り過ぎていくものでしかありません。だからといって,いい加減な挨拶をしていいということにもなりません。挨拶である以上,出来の良し悪しはともかく,何らかのメッセージがあってしかるべきだと思っています。ほんの1〜2分の中ですので,ほんの小さなメッセージにしかなりません。聞き逃されてはかなく消えていきますが,それは挨拶する者がどうすることもできないことです。誠意を持って挨拶する,そこまでです。

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(2015年11月01日号:No.814)