《安らぎは あなたはあなた 信じつつ》

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 障がい者はいない方がいいと心得違いをして,多くの命を奪った愚か者がいます。知り合って数日の友人がメールに返事をしなかったと,リンチ殺人をした不届き者がいたようです。俳優坊やが何をとち狂ったのか強姦致傷で逮捕されるという騒ぎが起こっています。他人を自分の意のままに操れるという思い上がりが蔓延っています。神という最上位の存在を想定できなくなった浅はかな人智の行く末が,いつしか自らを最高位にあるという思い上がりに堕しています。
 かつて,消費者は神様であるということが言われました。お客が主人であるという思い上がりが理不尽なクレーマーを生み出しています。人はそれぞれに自分の世界を持ちます。しかし同時に,他者の世界の存在も思い並ぶことが社会の約束事です。この社会は自他の世界が対等に連結してできあがっているのです。公私の別という抑制があいまいになることで,皆のものは自分のものという勘違いに踏み込んでしまいます。
 自分勝手なわがままという考え違いが目立っている世情から,個を大切にするという教育の走り過ぎと言われることがあります。走るためにはアクセルを踏み込むことが必要ではあるのですが,同時に要所毎に確実にブレーキを効かすことも重要です。人を人と思わない,そういう人が身近にいるかもしれないと思うと怖くなります。そういう人に出会うと虫酸が走るのですが,思い違いを分かって貰おうと働きかけてみることがあります。すぐには届かない無念さがあります。
 事件になる特殊な状況だけではなく,普通の暮らしの中にも,人をなんだと思っているのかという態度をする人がいます。いわゆるハラスメントです。セクシャルハラスメント,ドクターハラスメント,パワーハラスメントなど,種類がたくさん現れているのは,そこここに蔓延っているということです。そうなってしまう流れを断ち切るにはどうすればいいのでしょう? 言葉遣いを変えることです。人の思いや考えは言葉によって組み上げられています。
 自分を語る言葉を主としつつ,他者を語る言葉は慎重に選ぶことです。言葉をメッセージとすれば,アイメッセージ(私メッセージ)を使うことです。そうすると,ユーメッセージ(あなたメッセージ)を使わなくなります。あなたがちゃんとしないから,あなたのせいでこうなった,あなたは無能だ,あなたが間違っている,といった言葉を使うと,そのつもりはなくても,あなたを意のままに動かそうという考えを育ててしまいます。あなたのことはあなたに任せる,それがお互いの共存をもたらす認識です。

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(2016年08月28日号:No.857)