《安らぎは 違いそのまま 距離を置き》

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 流行語大賞とか今年の漢字とか,一年を表す言葉探しが行われています。流行語大賞が「神ってる」と聞いたとき,「それ何?」というのが正直な感想でした。広島東洋カープの内部のつぶやきなど関心の外にあるので,訳を聞いてから「そう」と思っています。また,流行語トップテンに「日本死ね」という言葉が選ばれたことが,ちょっとした論争になっているそうです。
 その過激なイメージが晴れがましさのある流行語にそぐわないという意見と,過激さを流行語だからこそ取り上げるべきであるという意見があるようです。審査員の一人である俵万智女子のTwitterアカウントに批判ツイートが殺到し炎上ともいえる状態になっていると報道されています。
 「日本死ね」がどれほど流行して使用されたのか,ただ一時的にマスコミで喧伝されたに過ぎないのか,よくわかりません。個人的には,そういう言葉が待機児童問題を訴える言葉として発せられたということを知っているのですが,流行語となっていたのかどうか,全く曖昧です。
 流行語とはどういう要件で審査されているのか,そこまでの深い関心もないので,さっぱり分かりません。神ってるや日本死ねを流行語と審査する人がいるんだ,という程度の受け止めです。少なくとも,自分の口から会話などで言葉として発したことはありません。流行語というより,この一年の中で,記憶に残ってしまった言葉という印象が実際に近いようです。
 ちょっと気になることは,ある意見に対して別の意見を持つことはあり得ることと思いますが,自分の意見と違う意見を非難し攻撃するという現象です。自分はこう思うということで止めておくことが適切でしょう。違った考えを持つ人がいる,いてもいいという余裕です。選出された流行語を素直に受け入れる人,違う言葉を思う人,選択という状況の中では,それぞれあるはずです。意見の違いは意見の違いに止めて,人をけなしたり非難するというのは,表現のルール上してはいけないことです。
 今年の漢字である「金」にしても,オリンピックの場だけを思い出させてくれる程度です。「リオ五輪に沸き、東京五輪に希望を託した「金」(キン)と、政治と「金」(カネ)問題に揺れた年。スポーツ界に新たな金字塔、マイナス金利初導入、シンガーソングライターの金色衣装などにも注目集まる」と選考の背景が示されています。そうであったし,そうでもなかった。人それぞれに程度の違いはあったはずです。そうなんだと適当な距離を置いて,受け止めておけばいいようです。

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(2016年12月18日号:No.873)