《安らぎは 思わぬものを 拾うとき》

Welcome to Bear's Home-Page
ホームページに戻ります

家庭の窓にリンクします! 家庭の窓


 パソコン作業をするついでに音楽を耳に取り込もうと,らじる&らじるのメニューを開くと,社会福祉のセミナーが目にとまりました。音楽の時間前になっていたので,聞いてみることにしました。テーマである障害者差別解消法の大方の解説は知っていることでしたので,復習をすることができました。ただ,セミナーの締めに課題に触れる話がありました。
 障害者への対応について,国や地方公共団体にはしなければならないことが,事業者には努力義務になっているという違いが課題ということでした。法律ですので,行政には強制できますが,事業者には強制が難しいという事情があるので,この違いは仕方ないのかなと理解していました。ところが,同じことが行政と事業者で異なる事態が生じることになり,利用者には不都合になるということです。同じサービスでも,どこに頼るかで違うのです。確かに課題です。
 法律では,相談体制について新たな設立はせずに既存の機関の整備充実で対応するということになっています。ところが,相談が増えてきて,相談を受ける容量を超えてくるのではという課題も指摘されていました。さらには,苦情などであれば,行政の相談機関では行政に対する苦情相談はしにくいし受けにくいということも出てきます。中立的な相談場所が必要になるが,大方の相談は行政関係に設置されているという指摘です。
 法が完全に状況を覆うことはできないことは現実として受け入れるしかありませんが,法から漏れる部分をどのように補うかが人の計らいになります。課題を見つけると同時に,どのような対応が可能かを考えることが大事になります。当事者の立場から状況を検討する,当事者の観点を聞き取るなどの機能を,どこかが現実的に受け持たなければなりません。行政や事業所に物申すことができる機関の責務を自覚してもらわなければなりません。
 ほんのついでに耳にした情報でしたが,関わっている社会活動の場で生かすべきことを考えさせられることになりました。思わぬ拾いものをしたという一コマです。

ご意見・ご感想はこちらへ

(2017年02月26日号:No.883)