《安らぎは 無駄なことだと 見捨てずに》

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 テレビで、大型で強い台風が近づいていますと言われていると,すごいものが迫ってくるという不安がかき立てられます。投票を確実に済ませるために,一日早く期日前投票をしてきました。投票所の開設時間午前8時30分ちょうどに出向いて三つの投票をあっという間に終えました。後は,選挙の結果発表を待つだけです。
 1票しか持ち合わせていませんが,それで何ができるのか? そういう疑問があるようです。もしも自分の一存で世の中が変わるとしたら,逆にとても怖いことです。ちょっとだけ結果に関わっている程度ですので,しっかりと自分の思いを込めることができます。大勢には影響がないとはいっても,どの程度に結果に影響できるのでしょうか? ちょっと気になります。

 総務省の提供(www.soumu.go.jp/senkyo/senkyo_s/news/sonota/ritu/)による選挙の投票率の推移グラフを引用しています。


選挙投票率の推移です

 最近の投票率は70%以下になっています。小選挙区で2名の候補を選ぶというとき,過半数で勝利となります。仮に投票率70%とするとして、その過半数は最低で36%です。すなわち世間の3人に一人の割合で支持をされると,勝利になります。世の中を変えるためには,大多数の人が動かなくても,3分の1の人が集まればいいのです。それでも,人を集めようとするときには,3分の1はやはり多数であると見えるかもしれません。
 ところで,人の集まりでは,自分に賛同してくれる人が2割はいてくれます。反対する人も2割います。残りの6割の人は無関心かどちらでもいいという人です。反対する人を引き込むのは骨が折れますが,どうでもいいという人を説得することは可能性があります。新たに賛同する人を1〜2割増やすことができれば,3分の1の賛同を実現することができます。世の中は案外簡単に変わってしまうということです。
 世間における流行といったものも,熱烈な支持者が2割,それに影響を受けてなんとなく1〜2割の人が追随すると,3〜4割の人が流行を生み出すことができます。そうなると,世間はみんながという感じになって,流行ではなく当たり前になっていきます。集団の変動を見る際には,3割の閾値があることを弁えておくと参考になります。1票には侮れない重みがあります。

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(2017年10月22日号:No.917)