《安らぎは 今を見据えて 先の手を》

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 「お金持ちは、実はお金を貯めようとして節約などはしておらず、使い切れないから自然に貯まっていくだけなのです。それはなぜかというと、収入が多いからという以前に、出費の考え方に違いがあります。彼らは、必要なものには大胆にお金を払う一方、自分が価値を認めないものには1円たりとも使いません。そのため、収入が増えたからといってはしゃいで生活レベルを上げるということはしないのです」。

 かつては勢いのよかった日本社会が,どこかうらぶれてきたように感じるのは,無駄遣いをしてきたということになりそうです。また,しなくてはならなかったことをおろそかにしてきたということも言えそうです。お金という世界に限らず,人の生き方暮らし方にも価値に沿った厳しい処し方が必要になります。
 暮らしの便利さという価値を考えると,必要な便利さと必要ではない便利さを選ぶことができるかということが問われます。単純に便利さ一辺倒で追随していると,生物的な価値を失うことは明らかです。エスカレーターの利用が足腰の弱体化につながるといったことです。情報を受け取って受け売りばかりにかまけていると,思考力が萎えてしまうこともあります。
 ほんの偶然ですが,「ラテマネー」という言葉が目に入りました。家計術という囲み記事のタイトルです。知らない言葉でしたので,ちょっと記事をのぞいてみました。

 「ラテマネー」とは米国の資産アドバイザーが書いた書籍「自動的に大金持ちになる方法」に出てくる言葉で,コーヒーショップで牛乳たっぷりの「カフェラテ」を買うような「日常何気なく使っている小さな出費」という意味で使われているそうです。缶コーヒーを買う100〜200円程度のお金をイメージすると分かりやすいとのことです。旅行や電化製品の購入など,大きなお金を使うときは,そのお金をどう工面するか意識しますが,日常の小さな出費は気にせずに使っているのが,無駄遣いであり,お金が貯まらない原因というお話でした。

 昔,貯金を奨励するために,「塵も積もれば山となる」というスローガンがありました。小学校での貯金をさせられたものですが,小銭を貯めるといつの間にか大金になるという教えでした。その逆バージョンです。やはり今は恵まれているのでしょう。無駄遣いをしないということは,そこそこの入金が保証されているということです。昔は,無駄遣いをしようにも,元になるお金がないのですから。
 話を見聞きする際には,前提となっている状況が何かを押さえておかないと,読み間違えます。こういう場合はこうする,そのつながりが知恵です。

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(2017年11月12日号:No.920)