家庭の窓
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今年も門脇の頭上に皇帝ダリアが花を咲かせてくれました。庭の方のダリアは台風がかすった際の強風に傾けられましたが,支えてやって花を咲かせてくれています。春に植えたものが,数としては半数ほどが伸びきれずに,花を咲かせることができないでいます。
いつも思ってしまうのですが,そんなに高いところで咲かなくても,目の前で咲いてくれてもいいのでは,そんな無理を言いたくなります。花には花の都合があるのでしょう。花の身になってみたいのですが,生まれてこの方,花になった経験がないので,どうしようもありません。女の子であれば,蝶よ花よと育てられているので,花の思いが分かるかもしれません。
毎年花を咲かせてくれているのですが,その成果としての実を採ったことがありません。実によって次の世代に命を繋いでいるはずですが,それを見届けていないことを今更ながら,気にしています。実を使わずに,どうして毎年花を咲かせているのかというと,花が終わった後,根元から茎を切って,節ごとに細分します。それを次の年に土に挿しておくと,新しい芽が出て伸びていきます。その繰り返しです。もちろん,前の年の古株からも,新しい芽が伸びてくれます。
1年ごとの付き合いですが,かつて大学で毎年卒論生と1年ごとの付き合いをしてきたことと重なって,暮らしのペースとしては安らいでいます。
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