《喜びは 忘れたことを 認知して》

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 警察からの俳諧・行方不明のメールが入ってきます。認知症があるかないかという情報も添えられています。高齢ドライバーの事故にも認知症があるかどうかで差が出ているそうです。認知症といえば,記憶力や判断能力が衰えてしまうといった程度の理解です。

 認知症は病名ではなく,70種類ほどの疾患の総称だそうです。記憶力や判断力の障害などの中核症状に加え,幻覚や妄想など多様な周辺症状が複合的に現れものですが,三つの定義があるようです。第1は,認知機能が半年から1年かけて徐々に低下すること。第2に,症状は改善することがあるが,脳に起きた変化は不可逆的。第3に,日常生活や社会生活に支障を来すこと。この3つがそろったら,認知症と判断されるということです。
 年齢を重ねて高齢になると老化します。忘れることがあると,認知症になっているのかと心配になるようです。認知症と老化現象の違いを知りたいものです。次のような表が新聞に載っていました。(西日本新聞:2月15日)

認 知 症老化現象
体験そのものを忘れる体験の一部を忘れる
忘れたことを理解できない忘れたことを自覚している
食べたこと自体を忘れる何を食べたか忘れる
約束したこと自体を忘れる約束をうっかり忘れる
買い物に行ったことを忘れ,
また買い物に行く
買い物に行ったときに,
買うものを忘れる
日付や曜日,場所などが
分からなくなる
日付や曜日,場所などを
間違えることがある
ヒントを与えても出来事を
思い出せない
ヒントを与えると出来事を
思い出す
つじつまを合わせるなど,
作り話をよくする
作り話はしない
捜し物は誰かに
盗まれたと思う
捜し物は努力して
見つけようとする

 どうやら,「忘れた!」と思っているうちは大丈夫のようです。ところで,この忘れるということは,必ずしも悪いこと支障のあることばかりでもありません。忘れることの効用もあると思っておいた方がよいようです。嫌なことはさっさと忘れることです。いつまでも覚えていたら,つらくなります。忘れてのんきに暮らす,その気楽さがあるから,なんとか生きていけるということもあります。忘れたふりをする,そのような忖度もどこかにあります?

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(2018年02月18号:No.934)