《喜びは 思いに気づき 寄り添って》

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 厚労省による平成27年度のデータでは,同居期間が20年以上の夫婦の離婚件数は,1985年には20,434組,2015年には38,641組と,30年で2倍近く増えているということです。女性が自分の力で仕事と収入を定期的に得ることができるようになったという背景があります。結婚が嫌だったら,自分の力で生活していけばいいという選択ができます。
 ところで,熟年離婚の原因の上位3位が,妻と夫で違っているというのです。
  ○第3位
    妻:「夫からの感謝の言葉がない」
        主婦業を頑張っても感謝の言葉がないと空しくなります。
    夫:「妻に自分の趣味を否定される」
        自分のことを理解してくれない相手には信頼を失っていきます。
  ○第2位
    妻:「夫からの心ない言葉」
        誰のせいで生活できるといった類いのモラハラ発言には傷つきます。
    夫:「妻が自分の親の世話をしたがらない」
        自分の親だけ大切にすると思うと疎外感が生まれます。
  ○第1位
    妻:「夫が家事を手伝わない」
        熟年で余裕があるのに妻に家事を任せっぱなしでは我慢が途切れます。
    夫:「妻が年金生活に不満を言う」
        自分のお陰のものと思うのに不自由さを言われると不快になります。

 離婚を避けるにはどうすればいいのかという助言がされています。
 一つは,お金のことで,仕事を頑張ってこれたのは妻の支えがあったからと考え,年金は半分はあなたのものとねぎらうようにすることです。2つめは,思いやりです。日頃から相手のことに気配りをしておかないと,夫の定年や親の介護といった「環境の変化」をきっかけとして離婚が考えられるようになります。3つめは,普段からお互いの思いを語り合う機会を持つことです。小さな綻びを放置すると,取り返しがつかなくなります。
 アドバイスをしている方が女性なので,夫へのアドバイスになっているように想われます。

 人間関係における不満は,相手がこちらの想うとおりにしてくれないというものです。相手がこちらの想いに反対してくるときは,不満ではなく怒りになりけんかをすることになります。けんかはお互いの主張の衝突ですから,問題点をお互いに理解し合えるので,不承不承ではありますが解決に向かう方策を考えることができます。しかし,不満の段階では,相手の願いを知らないままなので,何時までもくすぶり続けることになります。
 私の思いを分かってくれない,そのような不満が湧いてきたら,それとなく言ってみることですが,責める調子にならないようにした方が良いようです。人は他人に指摘されて変わるものではないからです。自分で変わるしかできません。変わろうと想わなければ変わることができません。思いやりとは,相手のために自分の変化を受け入れることです。仲のいい夫婦が似たもの夫婦であるのは,お互いに相手のために自分が変わっていく努力をしているからです。

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(2018年10月21号:No.969)