《有難い 大過なく去る 日を終えて》

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 21年間関わってきた全国規模の組織団体を退任する日がやってきました。任期が12月末で終わるということで,任されていた末端の支部組織の会長職を年度途中で退任することなり,多くの人に大変な迷惑を掛けてしまいました。それでも,総会時の講演という名目で会員の前で話す機会を与えていただき,引き続いての交流会で送別のセレモニーを催してもらうという温かな心配りをいただき,感謝をするばかりでした。多くの方から温かい別れのお言葉を掛けていただき,ゆっくりと身を引いていく思いを感じさせていただきました。
 後任の新会長は世代も若返りながらも熟練の方で,いずれお任せして安心な方とかねてより想定していた人材でした。今後の組織活動に新しい展開をもたらしていただけることと安心しています。交代してよかったという結果を期待しています。
 総会時の講演では,在職中に関わってきた活動の一端を振り返りながら,自分に何ができるか,何が求められているかという自問に答えてきたあれころをお話しました。現職を離れてみて気がつくこともあると感心しています。それは自分の立場というか身の置き所をどのように考えてきたかということです。そのことがうかがえるのは,会長の役職でなすべき活動である挨拶の内容です。
 全国組織であることから,関わる事柄は世界的歴史的な視点から把握されるものとなることが通常です。しかし,全国組織の会長ならその視点も妥当ですが,地方支部の会長にすぎないものが認識する規模ではないと感じます。身の丈に合った,自分の目の届く範囲の中で,責任を負うしかありません。遙かな目的は組織共有すべきですが,目の前の活動の目標は地方支部毎に意識していくべきです。今ここでできることを見つけて真摯に取り組んでいく,踏み出す一歩から始まるという姿勢を共有したいと願ってきました。例えると,世界の平和を目指すために,今私にできることは出会う人に寄り添うことであると考えて行動するという認識です。遠くに目指す頂上がある一方で,目の前の小山を走破することに注力することが意識すべきことです。
 まず最初の一歩を実際に歩むにはどうすればよいのか,その出だしを継続するために必要なことは何か,そのことを会長として常に意識してきたことを思い起こしています。言い換えると,考えているよりまず行動を起こすこと,ひたすらそのことを願っていたようです。考える組織ではなく実践する組織であることを徹底することが会長の役割と考えていたようです。
 組織の動きに責任を負う会長として適切な指示ができていたか,当事者としては見えていませんでしたが,講演として組織活動を振り返る過程では,ある程度の整備が進んだと報告できました。実際の評価はこれからの組織活動に任せて,静かに退任していきます。長い間お世話になりましたと挨拶を交わして,お別れをしてきました。
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(2024年04月28日:No.1257)