*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 18-11 章」


『子育ては 子の迷惑を 丸抱え』


 ■徒然子育て想■
『危険あれこれ?』

 子どもを取り巻く危険にはどのようなものがあると思われますか? 「子どもの危険回避研究所」の記事を雑誌に見かけましたので,資料を参考に一部を載録してみましょう。

           《子どもを取り巻く危険分類》

○犯罪:殺人,誘拐,通り魔,不審者侵入,空き巣,毒物混入,テロ行為,
    強盗,痴漢,強姦,ドラッグ,売春,買春,ストーカー,IT犯罪,
    少年犯罪,非行(飲酒,喫煙,恐喝,万引き)
○事故:交通事故,車中事故,商品事故(玩具,乗用遊具など),医療ミス,
    食品混入異物,転落,窒息,誤飲,水辺事故,アウトドア危険
○災害:地震,火災,水害,津波,崖崩れなど
○環境:環境ホルモン(ダイオキシン),オゾンホール,電磁波,残留農薬,
    食品添加物,衛生管理(公園,病院,ゴミ置き場など),
    カラス,ネズミ,ハチ,毒虫
○病気:感染症(インフルエンザ,手足口病など),小児喘息,熱中症,
    子どもの成人病,難病,心の病気,食中毒(O157など)
    アレルギー(アトピー,花粉症,シックハウスなど)
○虐待:イジメ,虐待(性的暴力など),体罰,校内暴力,学級崩壊

 こうして書き並べていると,ほんの一部の例示ですが憂鬱になってきます。安全で安心な暮らしは僥倖ではないかと思えてきます。でも,知らないままに無頓着でいれば,危険を呼び込むことになります。何が起こりうるか知って,手配りと気配りを怠らなければ,ほとんど大丈夫なはずです。特別に大層なことではなくて,ちょっとした注意を怠らなければいいのです。

 手と口を洗う,左右上下を確認する,無茶をしない,夜は出歩かない,うまい話に乗らない,いけないことはしないなど,普段の行動に用心という確認を添付しておくように心掛けます。もし不幸に出くわしたら,落ち着いて可能な手当てを施すようにします。用心していれば不幸も軽減されているはずです。目をそらさずにきちんと向き合えば,危険は遠のきます。そうすることを昔は備えあれば憂い無し,今はリスク管理といいます。



【質問18-11:お子さんから,迷惑を掛けられることがありませんか?】


 ○迷惑なんて!

 子どもから迷惑を掛けられる? そんなことを問いかけるなんて,野暮なことです。手間暇やお金など,親の持っているものを遠慮会釈なくかじり取っていく憎い奴です。巣立っていくとホッとします。子どもは自分一人で育ったような顔をして,あっさりと自分の暮らしに走っていきます。「誰のお陰で」と愚痴の一つも投げかけてやりたくなります。でも,憎めないのはどうしてなのでしょう? 親の心とは不思議なものです。

 よその子はいい子に見えます。それに引き替え,うちの子はどうしてこんなに手がかかるのか! 誰に問うわけでもなく,ただ嘆息することがあります。夜泣きをする子どもであれば,スヤスヤ眠るよその子と比べます。人見知りをする子どもであれば,物怖じしないよその子を見つけます。言葉の遅い子どもであれば,おしゃべり上手なよその子が気になります。しない子とする子,できる子とできない子,上手な子と下手な子,早い子と遅い子,対比すれば,子どもが見えなくなります。

 個性という言葉があります。それは,あれはできるがこれはできない,あれは早いがこれは遅い,いろんな組み合わせの総体です。すべてができる子どもはいません。得意不得意がまだら模様になっているのが普通です。どの子もなにがしかの不得意を抱えています。我が子の不得意を意識して見るから得意が見えなくなり,よその子の得意を見るから不得意を見落とします。迷惑を蒙っていると感じると,被害者のメガネを掛けて子どもの不得意を見るようになります。

 子どもの育ちは未熟から出発します。一つ一つの育ちの課題を卒業するまでは,周りにいる親に迷惑を掛けざるを得ません。親が引き受けてやらなければ,育ちのための練習ができなくなります。子どもはできなくて当たり前,下手で当たり前,遅くて当たり前と思って受け止めてやるのが親心です。どうしてできないのと問いつめて突き放すのは,他人の言動です。できない子ほどかわいいと言われていますが,親になれたらそう思えると信じてください。

 女は弱しされど母親は強し,と言われていました。念のために断っておきますが,この言葉は男に比べて女が弱いといっているのではないことに注意してください。女と母の比較です。執拗な迷惑にもがきながらも,グッと飲み込んでしまう力を獲得したとき,母への変身が完成するということでしょう。それは逞しさという強さではなく,慈愛という強さです。子どもを慈しむ思いを失わなければ,一時的な迷いがあるかもしれませんが,子育ての迷惑を乗り切ることができます。

・・・手が掛かる子育てを,手塩に掛けて育てると思い直すことです。・・・


 ○逃げないで?

 不登校などの相談を受けている方が,話しています。付き添ってくる親の中に「この子のお陰でしなくていい苦労をしている」という態度をする人がいると,悲しくなるそうです。登校できないで悩んでいる子ども,そんな子どもを抱えて悩んでいる親,それが一緒に立ち向かう親子の姿ではないかという思いでしょう。でも,親のほうが迷惑していると思っているなら,子どもを切り捨てようとしていることになります。厄介者ということです。

 最も頼りになるはずの親が迷惑がっていると感じたら,子どもは現実から逃避して閉じ籠もるか,反発して自暴自棄になるしかありません。いずれにしても先に明るさはありません。実のところは親は子どもにそんな道を選ばせるつもりはなくて,ただいらついているだけでしょう。子どもにいらつきを向けても大したことはないと思っているとしたら,それは考え直してください。子どもには手に負えない負担となります。

 お勤めに忙しいパパは,ゆっくりしたいと帰宅します。ママは子どもとの関わりが深いだけに,子育てのあれこれを抱えています。そこでパパに相談します。ママにはパパが頼りです。パパは面倒だなという聞き方をします。生返事をしているパパを,ママはどんな思いで見ているでしょう。小さなことをゴチャゴチャ持ち込むなと言わんばかりの冷たさを感じるはずです。ゴチャゴチャを一緒に引き受けることが夫婦であり,親子であるという常識をこれからも生かし続けてください。

 ところで,迷惑には直接の迷惑と間接の迷惑があります。親子間で生じるものは親が引き受ける,それは当たり前のことでしょう。もちろん,専門的な対応が必要な特殊な場合を除いてのことです。ところで,友だちと遊んでいて,誤って怪我をさせたり,ものを壊してしまうことがあるかもしれません。他人に対する迷惑は,親子で引き受けなければなりません。子どものしたことだから知りませんと逃げるわけにはいきません。未成年の間は,親子は社会に対して一蓮托生になります。

 社会的な不始末は親が保護責任を負います。ところが,その常識が意外な使われ方をされてきました。子どもはいたずらややり過ぎをしながら育っていくものです。ちょっとしたことは大目に見てお目こぼしをするのが普通ですが,怒鳴り込んで来る人,陰でとやかく噂の種にする人がいます。大人げないことです。一方で,よその子が気になることをしていても,親の責任と知らんぷりということもあります。知らぬは親ばかり? 周りの皆の子育て責任意識について語り合ってください。

・・・親が迷惑から逃げていると,子育ちは綱渡り状態になります。・・・



《子育てには,逃げるが負けという辛さがあります。》

 ○本文では,少しばかりがんばりをお願いしすぎています。こうあったらいいなということで,がんばりすぎないようにして下さい。「あ〜あ,どうしてなの!」と思っていいのです。ただし,ちょっと思うだけにしておいて,そこで気を取り直していただければいいのです。100点満点の親はいません。60点であればいいと思ってください。40点はダメだなと思っていいのです。今日やり損ねたら,明日やり直せばいいのです。

 ピリピリしないで鷹揚に構えている,それがお母さんのイメージです。できることをするだけ,そういう開き直りに似た余裕を持てば,子育ても大丈夫です。くよくよしないで,明るくいきましょう。明るくいくためには,夜は考えないことです。夜は楽しく過ごし,考えるのは陽のあるときにします。青空の下では,人は気持ちが前向きになるものです。子どもと一緒に公園に,それはママのリフレッシュにもなっています。

「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第18-10章に戻ります
「子育ち12章」:第18-12章に進みます