*** 子育ち12章 ***
 

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「第 22-12 章」


『子育ちは ここまでできた その次は』


 ■徒然子育て想■
『不適応?』

 動物園で,「あのお猿さんはいつ人間になるの?」と子どもが親に問いかけます。人間は猿から進化したと学習したのでしょう。原始的な猿は生きた化石として虫などを食べて生きています。元々は猿は虫を食べていて,口も土をほじりやすい形で環境に適応していました。ところが,なかにはドジな猿もいて,環境不適応で虫が捕まえられないで,間違って葉っぱを食べたりします。植物には繊維があるので消化できずに,下痢をして苦しむ猿もいたはずです。

 そのうちに繊維を消化する酵素を持った猿が生まれるようになりました。これが進化のプロセスです。現状に適応して安定を求めていると化石になり,不適応でいると下痢をしますが進化できる可能性が拓けてきます。そうはいっても,恐らく進化した猿の陰には多くの下痢に倒れた猿がいるという現実もあったでしょう。進化という劇的な事柄には深刻な背景が付随するはずです。

 人の成長というプロセスにも,必ず不適応が発生します。それを乗り越える挑戦が,人に与えられた成長の課題です。不適応に直面するから,より良くなるための課題が見えてくると考えることができます。ものごとがうまくいかないとき,それは「今考えるときですよ」という成長への誘いです。何とかしようと悪戦苦闘することが成長への試練となり,必ず身につくものがあります。現状に適応できない方が,先行きは明るいということです。



【設問22-12:お子さんの成功体験を喜んでいますか?】


 ○こんなこと・あんなこと!

 計画。人は先のことを考える力を持っているので,計画を立てます。ところが一方では,計画倒れになる失敗が多いという実際的な経験もあります。その要因は計画に固執するからです。計画はあくまで予想であり,想定外の変転する実状に応じて修正をすることでのみ成功することができます。物事より人の考え方が変らねばなりません。世の中は人の思い通りにはいかないという前提に立ち,今に合わせた思いを持っていたほうが,成功に近づけそうです。

 思考。下手な考え休むに似たり。人はあれこれ考えますが,過ぎても足りなくてもいけない,適度の思考というものがあります。考えすぎて行動に届かずに悩みの迷路にはまり込んだり,失敗という結果に拘って立ちすくみます。考えない,意思もないのでは,手がかりが見えませんし,足止めになります。例えば,「百メートル11秒台で走れる俊速選手が盗塁をしない。アウトになりそうな気がするからと」という監督の嘆きがあります。やりながら考えると,考えるべき材料が揃ってくるはずです。

 成功。成功の秘訣は,「誰にも出来ることで,誰もやろうとしないことをする」ということです。やったら出来ることは多いのですが,多くの人はやろうとしないだけです。例えば,かつて社長になるには年間に3冊原著を読めといわれていました。それくらいのことならできると誰でも思いますが,それが出来たものはほとんどいません。成功はできることを確実に実践することで得られるものです。大切なことは,今できることを根気よくやり続けるということです。

 上手な仕事。カール・ヒルティの「幸福論」のなかに書いてあります。「何よりも肝心なのは,思い切ってやり始めることである。仕事の机に座って,心を仕事に向けるという決心が,結局一番難しいことなのだ。事を先に伸ばさないこと,また体の調子や気の向かない事などの口実をつけず,毎日一定の適当な時間を仕事に捧げることである」。ちょっとだけでいいのです。それならできるはずです。できることをするのですから,日々成功しないはずがありません。


 ○ママへのメッセージ!

 生活体験。それは生きる上で最も大事な学びです。子どもは手伝いという形で参入してきます。3歳の子どもが「今日はぼくがお皿を洗う」と宣言して,子ども用の椅子に上がると,水をじゃあじゃあ流し,ゴシゴシ洗い始めました。ママは見かねて「仕上げは母さんがしようね」,でも「ぼくがするからこっちに来たらダメ」。15分後,「終った,終った,綺麗になったよ」。食べカスは残り,泡の付いた皿が乾燥器に,床は水浸し。「ありがとう,また明日もお願いね?!」。

 スモールステップ。それだったら私に出来ると思わせること,それが成功体験をさせるコツです。例えば,嫌いなおかずを少しだけど食べられた,この出来たという体験が育ちを促します。導きでは,「よく出来たね,何度も繰返す,ゆっくり気長に,易しい方法で,順序よく」といった言葉掛けをしましょう。試験問題の作成でも,全員が解ける問題を6割出します。半分解ければ「解けた」と思わせることができるからです。やる気を引き出し次に向かって前進させることができます。

 学力。学力という難物を二つに分けてみましょう。ハードな学力は,知識や技術であり,評価しやすいし,教えることができるものです。いわゆる文明的な学力と言うことができます。他方,ソフトな学力は文化的な学力で,社会的な教養を経験を通して貯め込みつつ,忘れながら,思いだし,耕されて心に染み付くものです。人格を構成する知恵の獲得ということです。例えば,人の話を静かに聞くといった学び方を学ぶことです。文化的な学力は良い環境に馴染むことでしか身につきません。


 ○白隠禅師が寝たままで座禅が行える方法,仰臥禅を勧めています。仰向けのまま腹式呼吸をするのですが,
  ヒー:吸い込む
  ト :すっかり腹に納める
  ツー:吐き出す
という具合に,三つに分けて呼吸をし,3秒間で1呼吸をします。子どもに対してカッとなったとき,立ったままでいいですから,ヒー,ト,ツーと3秒間の間を置いてみてはどうでしょうか?

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