*** 子育ち12章 ***
 

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「第 25-02 章」


『子育ちは 自分と他者の 重ね合い』


 ■子育て一言メモ■
『もう一人の子どもは第三者』

■もう一人の子どもは,自分と他者を結びつけます。自分の気持ちを他者に写せたとき,思いやりが生まれます。

■見られて恥ずかしいと感じるとき,もう一人の子どもが自分に弱点を見つけています。気がついていなければ平気です。

■日記を書くのは自分を相対化できるもう一人の子どもです。小説を楽しめるのは,ヒーローになりきったもう一人の子どもが疑似体験できるからです。

■社会性の育ちは,他者の目で自分を見るもう一人の子どもの育ちです。自分の言葉が相手にどう受け取られるかを考えるのは,もう一人の子どもです。

■もう一人の子どもが他者を無視していると,傍迷惑な行為をするようになります。自分だけを大切にという自意識過剰は,育ちの停滞した状態です。

■もう一人の子どもは,自分が他者と同じときに安心するかと思えば,違うときに優越感を感じたりします。ファッションなど,同じでありながら違っていたいというジレンマがもう一人の子どもを苦しめます。



【指針25-02:皆の中に自分を見つけながら育っていきます!】


 ○こんなことはありませんか?

★SARSが流行っている頃,台湾に駐在していた男性の話です。マスクをしている人が多く,人違いが絶えません。ある日のことです。妻に似た人がいたので,思わず声を掛けそうになりましたが,おっぱいが妻より大きかったので思いとどまりました。帰宅後、笑いながら妻に話したら,晩メシを抜かれました。

 言ってはいけないこと,それは相手を貶めることです。もう一人の自分が居眠りして,相手の自尊心に対する思いやりを欠くことになれば,手痛いしっぺ返しを招きます。ちょっとした冗談! 気を抜いてやりすぎたり度重なると,修復ができなくなります。

★夫が,「同僚のM君は最近つきあいが悪い」とこぼしていました。そしておもむろに一言,「やっぱり,家庭を持つとだめだなァ」。だったらおまえは家庭持ちじゃないのかよぉー!アタシはオマエの妻じゃないのかよぉー!と思いました。この馬鹿さ加減なんとかしてくれ・・・。

 自分のことを棚に上げることがあります。特に人のことをとやかく言う場合にそうなりがちです。もう一人の自分が正しいことを言っていると思いこんでいるとき,自分に向けて言ってみるという初期確認をつい疎かにします。子どもに対して親が陥るケースでもあります。

★どこで聞いたのやら6歳の息子が「お母さん、ブス専って何?」と聞いてきました。「不細工な女の人が好きな男の人の事だよ」,「あ〜!お父さんみたいな人のことだね!」。数秒凍りついた後,穏やかに「そんなにお母さん不細工?」とたずねたら,息子は慌てて真っ青になって必死に横に首を振り続けてくれました。

 子どもにとって母親はあらゆる基準の埒外にある大事な存在です。ところで,もう一人の子どもは母親を女性として見る目を養っていきます。中学生くらいのときが最も意識します。ママがわが子とよその子を比べて見てしまうのと同じです。思春期を過ぎれば,母親は母親に落ち着いていきます。

★新学期の始まる直前です。寝坊を恐れた小4の娘が,早起きの夫に頼んでいました。「パパ,必ずちゃんと起こしてね。その後ママをおかして…あ、起こしてあげてね」。夫はさりげなく聞かなかったふりをしていました。

 朝が苦手なママを思いやって,優しい子です。でも,本当は小4であれば,自分で起きようと決意すべきです。そして自分がママを起こしてあげよう,もう一人の子どもがそう考えたとき,正真正銘の優しさが発揮できます。そのことを教えてあげて欲しいものです。

★幼稚園に通っている息子のお友達が,不審な男の車に乗せられそうになる,という事件がありました。心配になったママは,息子に尋ねてみました。「もし,知らないおじさんに,車に乗せられそうになったらどうする?」,「ゆーかいされちゃうかもしれないから,はしってにげる!」。「じゃあ,おじさんじゃなくて,きれいなお姉さんだったらどうする?」,「う〜ん,どうしよっかな〜。のってみようかな〜」。間違いなく夫の子だと思いました。

 男の子にとって,おじさんは怖い人,きれいなお姉さんは優しい人,という固定観念が普通です。大人になってもそれが残っているようです。それはそれとして,たくさんのおじさんやお姉さんとのつきあいを持たせることで,もう一人の子どもの人を見る目を養ってあげてください。

★休み中の課題を全くしていなかった男子が,「全然やってないじゃないか!?どうしてしなかったんだ!?」と担任の先生に叱られていました。「他の人と違う事がしたかったんです」と弁解していました。

 人は親しさの中では同じでありたいと願いますが,そうでない場合は違いを求めます。特に,同学年という枠の中では同じでありすぎて,息苦しくなり,違いを際立たせようとします。もう一人の自分が他と違う自分を見つけることで,自分を確認しようとするからです。同年代のつきあいだけでは違いへの志向が増幅されることがあるので注意してください。

 ●上記の★項のエピソードは「まぐまぐVOW」を参照しています。感謝!


 NHKのテレビ番組で,IT企業の社長さんが提携先との交渉で決定の判断を下すポイントは人であると語っていました。結婚相手を決めるときも同じではないでしょうか。いろいろな条件があるでしょうが,最終的には人柄です。どんな人でしょうか? 「こんな人」と言葉一つでは表現できないかもしれません。人柄のよい人になるためには,人の振り見て我が振り直せという言葉を思い出して,もう一人の自分が根気よく我が身を処していくしかありません。それが育ちです。

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