『子育ちは 学びの力 信じつつ』
【心象33-12:学びの楽しみを知って自分を激励する子ども】
■子育ち12心象■
『子育ち第12心象』
〜学びに楽な道なし〜
※ホームセンターに行くと,ココゾとばかりにあちらこちらの商品に触りながら,嬉しそうに走り回る2歳の息子。あるとき,案の定走り出した息子を追っていくと,先のほうに神妙な面持ちで立ち尽くし,こちらを見ている息子を発見! どうしたんだろう?と近づくと,2つの小ぶりなヤカンの注ぎ口に両手の人差し指が付け根までズッポリはまり,抜けなくなっていた。(銀次郎)
幼児は,手当たり次第にイケイケどんどんです。無茶も無謀も知りません。行き過ぎてしまうことも度々で,目が離せません。商品を触って回るのは,珍しいものがいっぱいで,楽しくて仕方がないのです。破目を外すのもいい加減にするようにしつけなければなりません。傍迷惑になります。穴というのはとかくこわいものという経験をしたので,用心しなければという学びが一つできました。やんちゃも楽しい学びです。
※もうすぐ3歳の息子は,ゴメンナサイを言うのが苦手。いつも「もっと心を込めて言わなくちゃ,わかってもらえないよ!」と言って聞かせています。そんな彼の最近の口癖は,「お母さん,ボクのこと大好き?」。先日も聞かれ,考えごとをしていた私が「うん,大好きだよー」と軽く答えたら,「もっと心こめて言って! 伝わりゃないよ!」と,怒られてしまいました。申し訳ありませんでした(..;)(杏)
言葉を覚え始めの頃は,言葉の力を確かめています。情報社会の中で,特にテレビのような言葉の垂れ流しの中にいると,言葉というのはいい加減なものという刷り込みを受けやすくなります。一つ一つの言葉を大事に話して聞くという対話をすることで,言葉に込められている思いがきちんと伝わることを信じられるようになります。人の話を聞かなくてもどうということもない,大したことではないと思わせないために,心を込めた言葉を与えてください。
※スーパーへ買い物に行き,レジに並んでいたところ,4歳の娘が「お菓子が欲しい」と言うので,好きな物を1つ持ってこさせました。そして持ってきたものは"お徳用お菓子詰め合わせ¥980"! 絶句してたらそのまま清算されました。(ゆりまり)
1つという言葉はかなり曖昧ですので,人によって違ってきます。1個,1袋,1式,1包み,1箱とあります。言う方も聞く方も,自分が願っている1つと思い込みますので,お互いにそういう意味ではないということに気がつきません。1つは1つでも違うでしょ。つきあわせたときにはっきりします。言葉は伝えたつりで伝わらないことが頻繁に起こります。きちんとお話しするというのは,伝わるように言葉を選ぶことです。
※5歳の姉に,いやいやおままごとに付き合わされていた3歳の息子。車で遊びたくて仕方ない様子。どうするかな〜と見ていたら,「じゃあ,ボクはお父さんね。お父さんは,会社で車の点検するの。お仕事いってきま〜す!」と,カバンを持って出発。姉はだまされたことに気付かず,人形(子供役)に向かっ
て,「お父さん、遅いわね。残業かしら」と話しかけていました。(にゃにゃこく)
遊びの世界もおつきあいがあります。好まない状況を我慢しなければなりません。嫌だといって拒否してしまうと,おつきあいが壊れます。とりあえず身を任せますが,状況を壊さずに自分の立場を変えるにはどうすればいいかを考えます。お父さんの仕事を思い出して,まねすればいいことに思い至ります。追いつめられたときにこそ,自分の知恵が湧いて来るものです。何とかなる,その経験が自分を励ます元になるはずです。
※小2になる長女と6歳になる次女が遊んでいました。長女から次女へのお題「お母さんの真似して〜♪」。すると次女は「こら〜!!さっさと寝なさい!!」。…よく見ていらっしゃる…。(私はおばちゃん)
親の言うようには育たないで,親のするように育つと言われます。学びの基本は真似をすることです。よいお手本でなければ,学びの品質も保証できません。もっとも,寝なさいというママの口癖はごく普通のことですから,気にすることはありません。子どもは常に新しい経験に直面します。そんなとき,ママはどうしていたか,どうするだろうかと考えます。ママが言っていることとしていることが違うと,子どもは混乱します。一貫性を保つようにしてください。
子どもは日常の暮らしぶりの中で育っていきます。暮らしは生きていく経験の宝庫です。ところが,最近の暮らしのパターンは子どもを生活から解き放つという隔離を進めています。これでは大事な育ちの場を奪われます。暮らしの学びで最も大事なことは,してもらうことではなく,自らが関わるということです。ご飯を作ってもらうのではなく,作ることに参画することです。家庭教育とは,家庭共生生活という授業の中でなされることを忘れないでください。
日本生まれの怪獣ゴジラは,ゴリラとクジラの合成として名付けられました。ところで,ゴリラは,最初に見たカルタゴの提督が,ギリシャ語で毛深い女という意味であったゴリラと名付けたことが始まりです。一方,クジラは,口が大きいので口広,あるいは背が黒く腹が白いので黒白と言っていたのがなまったという説があるそうです。ちなみに,鯨という漢字は,魚と思われていて,京は万,億,兆に続く単位の京であり,とても大きな魚という意味です。