*** 子育ち12章 ***
 

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「第 34-12 章」


『子育ちは 壁に出会って 越えていき』


【設問34-12:自己の実現はどのように進むのでしょう?】

 ■子育ち12設問■
『子育ち第12設問』
〜けりを付ける〜

 きっちりと始末をすることのできる子ども。そんな子どもに育って欲しいですね。子どもはとても移り気に見えます。今泣いていたかと思うと,いつの間にか何かを見つけて夢中です。あれもこれもしたくて,手当たり次第です。でも,よく見ていると,時間をおきながらも,飽きもせずに繰り返しています。子どもの育ちは長い時間が必要です。すぐに結果がで出るものではありません。子どもはそのことを知っているから,ゆっくりと挑戦しています。

 児童期に入ってくると,少しずつけりを付けることを覚えなければなりません。一仕事のけり,一日のけり,1週間のけり,1年のけり,いろんなけりがあります。その時々に求められるけりを付けるようにすれば,育ちは着実に進んでいきます。卒業の時期ですが,小学生は6年間の育ちのけりを付けてから,中学に進学します。子ども一人ひとりはそれぞれけりの付け方が違っているでしょうが,それは短い時間の差でしかありません。

 今日はここまで。その確認をすることがけりを付けることになります。子どもを呼んだとき,「ちょっと待って」という返事があります。何かをしていてけりを付けたいと思っています。できるだけ気の済むようにさせておいて下さい。何かをしていると,ここが区切りというところがあるものです。その区切りを見つけられることは,とても大事なことです。物事を積み上げていく基本です。

 継続は力なり。子どもの育ちにとっても至言です。上手くできないことがあっても,ここまではできたというけりがついていれば,継続する意欲は失われません。継続するということの大切な意味は,物事はすぐには成らないということです。一つ一つの小さな区切りを積み上げることが成就へのプロセスであると知ることです。毎日のステップは小さくて先は遠いと思われますが,その繰り返しがなければ何も成し遂げることはできません。

 結果を急ぎすぎると,できないときにすぐに諦めるようになります。どうせできない。そう思ったら先はなくなります。あの山に今日登りたい。それは無理です。目の前の一歩一歩を進めないと始まりません。今日は1合目まで。明日は2合目まで。その繰り返しです。車で一気に登ってしまうことを考えると,それは自分の足を使っていないので,育ちとは無縁になります。宇宙飛行士になりたい。その道は今日学校で学ぶことから始まるのです。

 壁に出会ったとき,それが当面の課題であると同時に,これができたらという区切りになります。今越えなければならない課題が見えると,学ぶことができます。課題が見えないから何をしたらいいのか分からず立ち往生します。学び=教わること,と勘違いしないことが大事です。学習とは学びてこれを習うこと,つまり先ず壁を見つけるという自分の学びがあって,次に他者に習うという順序があります。先に習っては意味がありません。

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※できないことに向けてひたすら練習をします。その間は育ちは足踏みをします。その足踏みはどんな意味があるのでしょう。人は自分を作っているのです。微妙な構造と制御システムを創造している作業中です。人が自らを作り上げていく作業は練習中という期間を十分に確保しなければ成就しません。早く仕上げようとすればそれは手抜き工事と同じ結末を迎えます。十分な時間を与えるために,親は焦らず待つ気持ちを持ってください。

※育ちは常に新しいことへの挑戦です。できるかどうか分かりません。失敗したらどうしようと思うと,挑戦にブレーキをかけたくなります。挑戦とは失敗するためにすることと考えるべきです。どこに課題があるかを見つけるために,先ずはやってみる,それが挑戦です。失敗・反省・学習・挑戦のサイクルは回っているのです。このサイクルから離脱できたとき,次のステップに進むことができます。育ちのエンジンを止めないように励ましてください。




 何かに向かって一心不乱になれる,そのときは自分を見届ける余裕はありません。一段落してホッと息が抜けて緊張がほぐれたとき,今日一日のけりが付けられます。一つのことが片付いた,一歩だけ進むことができたという区切りが生きている実感を呼び起こしてくれます。どれほど動くことができたか,その自らの動きを見届けることができたとき,自分が生きて活動している喜びに浸れることでしょう。古い言葉ですが,日々精進することがなによりです。

 マカロニといえばイタリアの食材です。その元を辿ると,中国に行き着きます。マルコポーロが中国で食べて美味しかったのでお土産に持ち帰り,法王に献上しました。味見した法王は「マ・カロニー」と叫んだということです。それ以来,マカロニがイタリアに定着しました。ちなみにマ・カロニーとはおお,素晴らしいという意味のイタリア語です。でも,中華料理には出てこないようですが,その辺りのことは寡聞にしてよく分かりません。


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