*** 子育ち12章 ***
 

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「第 35-03 章」


『子育ちは 違いを認め 折り合って』


【基礎力35-03:意見・立場の違いを分かる力(柔軟性)?】

 ■子育ち12基礎力■
『子育ち第3基礎力』
〜違いを飲み込み大らかに〜

 幼い子どもは母子一体感を持っています。例えば,甘えるという行動があります。完全な依存を期待しています。母との一体感は安心の根源としてとても大事なことです。十分に甘えるという時期を過ごさないと,心が閉ざされてしまうことになります。物心がつく頃になると,一つの転機を乗り越える試練が待ち受けています。母子分離です。母親が自分とは違う存在であることを感じることがあります。もう一人の子どもの誕生の時です。

 母親が自分より父親の方に近づくことがあると知って,父親の存在に気付きます。三角関係です。母親が親しい人として父親を認めるようになります。自分と父母が違うことを受け入れざるを得ませんが,新しい関係として親子というつながりがあることを分かっていきます。自分に名前があるように,母親にも父親にもそれぞれ違った名前があること,同時に同じ名字の家族というまとまりの一員であることで,自分の立場を理解できるようになります。

 もう一人の自分は,自分が何者であるかを意識しようとします。例えば,ぼくはお父さんと同じでお母さんとは違う,わたしはお母さんと同じでお父さんとは違う。性別を知り,ぼくは男の子,わたしは女の子と意識をします。兄弟姉妹という違った関係の中での自分の立場を知ります。それぞれの立場に期待されているものが何かを暮らしの中で感じ取りながら,自分のアイデンティティをつくっていきます。

 したいと思っていることができないことがあります。例えば,オモチャやゲームが一つしかないときは奪い合いになります。一人遊びでは何でも自分の思い通りですが,集団になるとそうはいきません。仲良く遊ぶためには,作法に従わなければなりません。順番とか交代するといった方法を受け入れることです。したいという気持ちを少し割り引いて我慢をします。自分だけがするのではなく,皆でするという分け合いです。1か0ではなく,半分分けです。

 意見の違いはあるのが普通です。例えば,班学習ではいろんなアイデアや考えが出てきます。いろんなということは,それぞれが違っているということです。自分の意見が最もいいと思うときもあれば,ただの思いつきであったりします。ほかの意見と違えば,比べてみなければなりません。一つに絞れば,それ以外のすべてはボツになります。自分の意見でなかったとしても,皆で考えて選んだという点を大事に思うゆとりが肝要です。

 公私の別ということがあります。例えば,家の内では騒いでもいいのですが,公の場では静かにしていなければなりません。場所によって,自分の立場が違ってきます。作法とかエチケットという言葉がすっかり聞こえなくなりましたが,その一方で,私人のわがままが肥大化しているようです。身体だけではなく,心のメタボリックが進んでいます。自らの立場のTPOに応じた違いを弁える力がなければ,他者の立場を受け入れる柔軟性は発揮できません。

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※立場によって意見が違ってきます。例えば,運転しているときには歩行者の無防備が気になりますが,歩行しているときには運転者の無頓着に脅かされます。どちらも経験することで,安全を確保することがどういうことかよりよく分かるようになります。経験していない立場のことは分かりません。分からないところがあるということを自覚すれば,柔軟な考え方をするようになり,自分の居場所を広くすることができます。

※自己主張の見当違いを見聞きすることがあります。例えば,ある学校でこんな事がありました。校庭で石を投げて遊んでいたら,たまたまほかの子どもに当たってしまいました。大事には至らなかったのですが,校長が投げた子どもの親に状況を説明し相手の親に謝るように連絡をしました。所が,親は校庭に石があったのが悪いのであり,学校の管理の不手際を責めてきたというのです。不始末をしでかした子どもの親としての立場を弁えていません。




 むかついたから,ムシャクシャしたから。そう言って周りに八つ当たりする凶行が増えてきました。自分の不遇は彼奴のせいだと言いがかりに任せた行動に走ります。邪魔なものは消去すればすっきりする。そんな懐の浅いままに大人になると,居場所を失います。自分を生かすためには柔軟性が必要ですが,さらに人と共に生きているという協調性を伴わなければ,社会で生きている大人にはなれません。

 卵は生きています。ということは,呼吸をしています。気室という空気の入った部分があり,外の空気も取り入れています。ゆで卵のへこんだ部分です。卵を冷蔵庫の卵入れに入れるとき,安定するように丸い方を下にします。ところが,それでは気室が下になり,息ができない状態になります。尖った方を下にしたほうが鮮度を保つにはいいのです。食べ物は生きている命をいただくのですから,気を配ってやって下さい。


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