*** 子育ち12章 ***
 

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「第 35-07 章」


『子育ちは 可能なことを 積み上げて』


【基礎力35-07:目的を定め確実に行動する力(実行性)?】

 ■子育ち12基礎力■
『子育ち第7基礎力』
〜機能快への目覚め〜

 子どもはとてもせっかちです。例えば,何か行動をするとき,すぐに結果を求めます。もちろん,大人もそうではあるのですが,物事はそう簡単に成るものではないと学習しています。同じように,子どもも現実は気持ちのせっかちさには追いつかないことを学ばなければなりません。ごはんと言えば,すぐに食べられるファストフードに片寄っている食生活も,せっかちさの延長にあります。せっかちさの裏にある面倒な手続きを忌避することで肥満を得ています。

 子どもたちは楽しいことが好きです。例えば,将来何になりたいと尋ねると,楽しい仕事があがってきます。仕事の結果を受け取る方は楽しさだけがあります。しかし,仕事をする方は楽しさはありません。家庭の食事でも,食べる方はおいしいだけでいいのですが,作る方は大変です。細々とした作業をこなさなければなりません。してもらう楽しさしか知らない子どもは,してあげる大変さを想像することができません。実行するという行動の価値を学ぶことが必要です。

 ダラダラしている子どもを見ると,声を掛けたくなりますね。例えば,ゲームにのめり込んでいる子どもに向かって,ほかにすることはないの?と催促します。ほかにすることって? ただの暇つぶしではなく,何らかの目的に向かった有意義な時間を過ごしてほしいということです。この場合に,ためになることに限定するのではなく,とりあえずは何かを作り出すことであれば良しとします。作るという行為は能力を引き出すことができるからです。

 子どもにお手伝いをさせるようにしつけていることでしょう。例えば,部屋の片付けがあります。目を離すと,ゴチャゴチャと押し込んで手早く済ませようとします。すればいいといった態度です。片付ける作業の目的が分かっていません。片付けるとはきちんと元に戻すことであり,それは次の動作への準備という目的があります。しまい込めば済むというものではありません。ちゃんとする,それは目的を弁えていないとできないことなのです。

 作業をしていると,そばに寄ってきた子どもが「おじちゃん。何をしているの?」と尋ねてきます。何をしようとしているのか,目的を問います。子どもは何かをしたくてウズウズしています。しかし,経験の少ない子どもは,何をすればいいのか思いつきません。おじちゃんが何をしているのか,気になります。作業の先にある結果を見せてやったり教えてやったりすると,身の回りのことが一連の作業の結果であることが分かるようになります。

 字や絵を書くとき,思うようにペンが動きません。書いては違う,ここはこうしたいと書き続けていると,少しずつできるようになっていきます。自分の身体ともう一人の子どもの共同作業が上手くなっていきます。自分の機能を使っているという喜びが生まれます。結果を得る喜びは当然ですが,結果を得るために自分の中にある機能が開花していくという喜びも大事です。途中の過程を楽しむ,それがないとどんな作業も楽しくありません。仕事も同じですよね?

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※お年寄りが子どもたちに竹とんぼつくりを教えているときのことです。竹の削り方を手取り足取り教えていましたが,少し気になることがありました。手元にある竹を削っている子どもが,どのような形に削っていけばいいのかを分かっていません。完成品を見せて,今している作業が何をしようとしているのか,こんな形になるように削っているという作業目標を説明すると,納得して作業をするようになりました。目標をイメージすることが必要なのです。

※目的と目標をきちんと使い分けることが大事です。子どもにとっては,目的はかなり遠くてそこに至る途中経過を見渡すことは無理です。それよりも,すぐ目先にある目標を明確にしてやる方が良いでしょう。努力目標と言いますが,努力目的とは言いません。目標は努力すれば届く距離にあるものです。目的までの間にいくつかの目標を設けてやると,実行しやすくなります。100点の目的に向かって,先ずは50点から60点に進むことを目標にするということです。




 目的を定め実行するという場合よりも,他から目的を定められる場合が多いでしょう。また,自分のための目的は反故にしやすいですが,約束された目的はやらなければならないという後押しがあります。やり遂げるという責任行動が実行力を育んでくれます。さらに,約束が守られるということが,人間関係の信頼の元です。きちんと物事を処理できる実行力が必要条件であり,約束を守る責任を果たす規律性が十分条件となります。

 子どもはひょんなことをするものです。ところで,この「ひょん」とはどういうことでしょう? なんとなく,変なという言葉がひょんなに移っていったのかなと思っていました。昔,宿り木のことを,「ひょん」と読んでいたそうです。思いもしないところに変な植物が生えている,神秘的な感じを抱いたようです。予期しない出来事を「ひょん」と言うようになりました。変なの? ひょんなことをしているようでも,子どもにとってはそれなりに意味があるのでしょう。


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