*** 子育ち12章 ***
 

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「第 38-07 章」


『子育ては あるべき姿 意識して』


【徳目 38-07:子どもが規律を守れるように導きましょう!】

 ■子育ち12徳目■
『子育ち第7徳目』
〜従う力が規律へ導く〜

 《コメント》
 フランクリンの13徳目では,「3.規律:自分の持ち物はすべて置くべき場所を決めておくこと。自分の仕事はそれぞれ時間を決めてやること」となっています。時間を決めてやることについては既に考えておきました。持ち物は置くべき場所を決めておくことについては,日々の暮らしぶりの中で気をつける具体的な事柄ですが,ここでは範囲を広げて「あるべき状態を維持すること」と考えることにします。人間関係も含めて,あるべき状態というものがあり,自分勝手にしてはいけないことがあり,それらを総称して規律と考えていきます。

 《規律を守る》
 子どもが最も身近に意識する規律は,両親との約束事でしょう。家庭で決められた事柄をきちんと守ることが,育ちにメリハリを与えます。次は,学校での規律です。学校生活をする上で守るべきことがあります。廊下を走らないとか,時間を守るとか,整理整頓をするといった,身の処し方が規律という形で与えられています。ずるをして守らないでいると,わがままが増長するばかりではなく,仲間というつながりにひびが入ります。そこで問題は,自分だけ真面目にしていると仲間はずれにされるという負の環境です。周りの大人が気をつけてやらねばなりません。

 《約束させる》
 立ち入り禁止区域や赤信号など,子どもの周りにはしてはいけない規律があります。子どもは制約を嫌がるものですが,守るべきことはきちんと守ると約束させます。規律は誰も見ていないと守る力が薄れるものです。約束を交わした人がいるという後ろ盾によって,守る力を持ち上げてやることが大事です。親や先生の目があるという気持ちを持てば,守らなければと思うことができます。しつけ糸と同じで,やがて自分の意志で守る力を引き出せるようになれば,人の目から解放されていきます。それが育ちです。

 《従わせる》
 規律を守らない理由の1つは,ちょっとぐらいという油断です。ほんの冗談,そう言い聞かせて規律をないがしろにします。やがて,冗談にも程があるという一線を越えていきます。小さなことを守れないようでは,規律を守る力は育ちません。きちんと従わせる厳しさが不可欠です。場合によっては,問答無用ということも必要になります。規律をないがしろにするとひどく叱られる,その嫌な経験を避けるには規律を守るしかないと気付かせることです。あれもこれもと細かく規律を設ける必要はありませんが,規律のない生活には育ちはあり得ません。

 《信頼感が育つ》
 守るべき規律をきちんと守ることができれば,自分の生活全般に自信が持てるだけではなく,信頼を得ることができます。しっかりした子どもとは,任せられる子どもです。何が大事かを弁えて,あるべきことを守ることのできる子どもです。規律を守れないと,信頼してもらえません。いい加減であると思われるからです。例えば,約束しても守れなければ,誰からも相手にされなくなります。自分を律する力,その現れとして常識的な規律を守っているという日頃の態度があります。大人社会でも,スピード違反常習者はかっこわるくて迷惑なだけです。

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※あるべき状態という曖昧な言い方をしてきましたが,常識を守るということもできます。自分がされて嫌なことは人に向けてしないとか,ゴミをポイ捨てしないとか,弱い者いじめはしない,誤魔化さない,悪口は言わない,迷惑を掛けない,散らかさない,騒がない,遅刻しない,出し抜かないなど,そんな日常的なことも生きていく上で守るべき規律と考えることができるでしょう。見つからなければ,という気持ちが働くような事柄をしてしまう弱さが育ちを曲げていきます。規律を守るという芯を持つことが育ちを真っ直ぐにしてくれます。




 真っ当に暮らすとか,お天道様に恥じない生き方をするとか,昔の人は道を踏み外さないように心掛けていました。社会生活の中で自分に正直に行動すると,時として非社会的な振る舞いになる場合があります。よく話題になるのが,万引きを見つかって代金を払えばいいのだろうと開き直ることがあるようです。あるいは皆がしていると言い逃れようとすることもあります。自分の振るまいが社会の正義に適っているかどうかという自己評価を怠っています。正義感はお話の中で悪人を退治するためのものではなく,一人ひとりの中にあるものです。

★落書き★

 健康診断で視力検査があります。視力とは,離れている2つの点を識別できる能力です。視力1.0とは,最小視角1分(角度)の目と定義されています。具体的には,5メートル先にある1.5ミリメートル離れた2つの点を見るときの視角で,このときの視力を1.0とします。この2つの点を2.5メートルの距離からでないと区別できないときは,最小視覚は2分となり,視力は0.5となります。逆に,10メートルからでも区別できれば視角は0.5分となり,視力は2.0になります。目線を遠くに向けることを心掛けて目を大事にしてください。


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