*** 子育ち12章 ***
 

Welcome to Bear's Home-Page
「第 43-12 章」


『子育ちは 小さな無理を 見極めて』


【心得 43-12:子育て第12心得】

 ■子育て12心得■
『子育て第12心得』
〜親は仕事を無理強いしない〜

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
 ○モンテッソーリ教育:No.9

 休息している子どもや,他人の仕事を見ている子どもを尊重しなさい。
 仕事を無理強いしないように。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞
○子どもたちの仕事ぶりは行き当たりばったりです。つきあわされる親はとんでもない目に会います。子どもたちを連れてお花見に行ったお母さんがいました。混雑した公園で楽しそうに遊んでいた娘さんが急に走ってきて,「おしっこ!」と。しかしトイレは長蛇の列。切羽詰った様子の娘に「もっと早く言わないと駄目よ!」というと,「トイレに行きたい,トイレに行きたい」と,ものすごい早口で繰り返しました。切羽詰まった様子がよく現れた言い方でした。ほんとに困ってしまいます。

 こうして,こうして,こうする。人のすることを見ている子どもは,行動様式を段取りを追って読み取っています。その順番をパターンとして覚えていくことがイメージトレーニングになります。一つの行動をもう一人の子どもがパラパラマンガのように分解してみることによって,自分の動きに転換しやすくなります。その行動分解をする観察力が,見習うという学びを可能にしてくれます。できる人の行動を漫然と眺めているだけでは,始めは,次はという場面をもう一人の子どもが記憶できないので,自分に命ずることができません。

 仕事を始めるときには,その仕事に対する見通しをある程度持っています。何をどうすればいいのか分かっていなければ,手が付けられません。子どもにとっては始めてのことがありますが,見よう見まねという予習をしておけば,できるかもという思いで仕事に取り組むことができます。その準備ができていないときは仕事に掛かれないので,無理強いするのは控えた方がいいのです。し慣れたことの場合にはできるはずですが,無理強いすることでやらされるという気持ちになると,思わないしくじりを招きます。嫌々するからです。

 子どもの能力を引き出そうと願って,親や大人は子どもに少し無理をさせようとします。「これくらいのことはできるはず!」と。大人にとっては何のことは無い行動であっても,子どもにとってはかなり高度な行動になるものです。自分の子どもの頃のレベルを忘れていることに気付きません。同級生の子どもたちを見慣れていると,無理じいをしてよい程度を見極めることができるでしょう。参観日などに,できる子どもがどの程度のレベルなのかを観察しておきましょう。過度の無理強いは無力感を植え付けるだけです。

 休んでいる時間は,何もしていません。無為という言葉は無駄という言葉に直結しているようです。何もしていないとサボっていると思われます。機械ならいざ知らず,生き物は休息という時間を必要としています。生理的な時間進行と行動による負荷の進行にはずれがあります。負荷の蓄積という疲れは,一定の時間の回復を求めます。休息を無駄として省いていると,子どもの生理的リズムを乱すことになります。体調を整えるという基盤を疎かにしないためにも,無理を強いることのないようにしたいものです。

 他人がしていることは気になるものです。「おじちゃん,何をしているの?」と,子どもが尋ねてきます。子どもだけではなく親や大人がしていることを,興味深く眺めています。面白そうなことがあると,自分もしてみたいなと思います。子どもが親に似てくるのは,親のしていることを見て真似をしているせいです。後ろ姿で教えるということです。してみせるというしつけが,無意識のうちに機能しています。子どもを追いかけて無理強いするよりも,子どもに追いかけてもらうようにしましょう。



 第43版の子育て羅針盤は,モンテッソーリ教育の「教師の12箇条」といわれるものの条文だけを仮借して,子育て12箇条に無理矢理こじつけてお届けしてきました。多少は無理強いをしたきらいはありますが,目立った違和感はなかったと思います。但し,ご本家のモンテッソーリ教育にとっては意に沿わない点があったかもしれません。その点はお許しいただきたいと思います。モンテッソーリ教育にご関心のある方は,それなりの正当なルートに沿った学習をされますようにお願いをしておきます。

★落書き★

 立腹することは身体によくないようです。腹を立てると胃の周りの平滑筋が縮み,その作用で,斜めである胃が吊り上げられて立った状態になります。胃が痛いときもこのような状態になるので,立腹すると胃痛になります。その他に,胃潰瘍,糖尿病,リウマチ,動脈硬化など,呼び込んでしまうそうです。大人も子どもも腹を立てることがないようにしたいものです。そのためには,焦らずにゆったりと構えるようにしましょう。特に,子どもに対しては・・・。


「子育ち12章」:インデックスに進みます
「子育ち12章」:第43-11章に戻ります
「子育ち12章」:第43-13章に進みます