*** 子育ち12章 ***
 

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「第 44-01 章」


『子育ちは 胸を張ってと 自らに』


■子育ち12表裏■

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『子育て第1表裏』

【表の育ち:自信と誇りを持ち続ける】

●いつも父親とお風呂に入っている娘が,父親が仕事で遅かったために,めずらしく母親と一緒に入浴しました。母親が体を洗っていると,娘が母親のお腹のあたりをジーッと見ているので,「ママみたいなお腹になったらどうする?」と聞いてみました。即座に「泣く!」と断言されてしまいました。確かに人には見せられないようなお腹の母親でしたが、4歳の子どもにそこまで言われてしまうとは! 娘にとっては,容姿も自信と誇りの要素になっているようです。健康美の範疇であってほしいものです。

○いろいろな国際調査で,日本の子どもの自己肯定感は断然と言っていいほど低い割合になっています。相変わらず叱咤激励型のしつけが主流になっていて,子どもが自分を肯定できなくなっているのではと危惧されます。子どもをほめてやれば,自信と誇りを持たせることができます。但し,幼子に対するような闇雲にほめるというおだてによってわがままにならないように,適正にほめるという自制が養育する者には求められています。ほめることが難しいときは,認めてやるようにすればいいのです。

○自信とは自分を信じることです。誰が? もう一人の自分が自分を信じるのです。大好きな親が「あなたは自信を持っていいんだよ」というメッセージを伝えると,もう一人の子どもがそれを受け取って,自分を信じることができるようになります。何かができるから自信が持てるというパターンで考えるなら,60点の段階であっても,60点の自信を持っていいと信じることが大事です。100点でなければダメだと思うから,自信が持てなくなります。自信も日々育っていくものなのです。

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【裏の育ち:愚痴っぽく言い訳する】

●もう一人の自分は自分を守ろうという本能を発揮します。都合の悪いことは,自分とは無関係なことにしようとします。3歳の娘が,鼻の穴にビービー弾がつまって取れなくなり,泣きながら言ってきました。「ビービー弾が勝手に鼻に入って来た!」。そんなはずはないのですが,案の定,数年後に自分で入れたと白状していました。止めていた自転車が倒れてプランターが壊れたとき,子どもは「ぼくは何もしていない,自転車が勝手に倒れた」。咎めることより,「次からはこうしよう」という学びの機会にしてみましょう。

○起きるのが遅くて,学校に遅刻しそうになりました。「誰も起こしてくれなかった」という言い訳が出てきます。どうして起きられなかったのか,子ども自身に問いかけると,寝るのが遅かったということに行き着きます。念のために,目指し時計をセットするということも考えられます。自分にできることは何かを常に意識している姿勢が誇りを呼び寄せます。学習の場面では,分からないからと居眠りして逃げるのではなく,今自分は何をすればいいのか,話をよく聞き分かろうとしている自分であれば,誇りを感じることができるはずです。

○言い訳をする,人のせいにする,そんな逃げ口上をすればするほど,もう一人の自分は自分から逃げていくことになります。愚痴を言ってストレスを発散することもあるでしょう。それは自分の中に湧きあがったマイナス感情を抜くだけのことで,リセット状態に過ぎません。プラス感情を注入しなければ,育ちは実現しません。そのためには,もう一人の自分は自分のそばに寄り添って,大丈夫だからと引き受ける覚悟を促さなければなりません。凛とした心構えが,溌剌とした育ちを可能にします。



 叱られたくないから,言い訳をするという図式が見えませんか? ほめられるから,自信が持てるようになるという図式も考えてみて下さい。表と裏はすぐそばにあります。見方,考え方を振り向いてみれば,世界ががらっと変わります。どちらを表にするか,それぞれ選ぶことができますが,世間一般に表とされている方を選んだ方が,お得だと思います。子どもが環境を選ぶことは難しいので,親が選んでやらなければなりません。これから一つずつ12の表裏が出てきますが,すべて表であるようにお祈りしています。

★落書き★

 水槽の金魚が水面近くで口をパクパクさせています。空気を吸っているように見えます。金魚は肺を持たないので,空気を吸うことはできません。水面は空気中の酸素が溶け込んでいるために,水中よりも酸素濃度が濃くなっています。金魚は水面の水の酸素を補給しているのです。さらに,パクパクすると水面が揺らされて水と空気の接触が増して,溶け込む酸素が増えてきます。本当の酸欠状態になると,金魚は底にじっとして動かなくなるそうです。


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